19.12.09

ニューオーリンズ3泊4日 その2

12/17-21のニューオーリンズの旅を振り返る。

▼12/19 Sat

午前はMardi Gras Museumへ行った。

Mardi Grasとはフランス語でFat Tuesday。キリスト教に由来するイベントだ。ちらっと聞いた限りでは、2月のとある水曜から4月の復活祭まで、イエスはゴルゴダの丘に登ってつらい思いをした期間であるので、信者も節制して卵や牛乳、バターは摂取しないで過ごすらしい。この期間に入る直前の火曜は、そんなわけで乳製品を食べきらないといけない。イギリスだとMardi Grasはパンケーキデイなんて呼んで、ひたすらパンケーキとして消費する日だが、フランス由来のここでは仮装行列をするらしい。しかも、行列はMardi Grasの日の11日前から始まり、ニューオーリンズ中で55組もの参加があるとか。

で、行列はフロートと呼ばれる山車がトラクターなどで牽引され、そこに仮装者が乗り込み、観客に向かっていろいろ投げる。これはプラスチックのビーズのネックレスを初めとするグッディ、と言えば聞こえはいいが要するにがらくただ。中世のヨーロッパの行列が硬貨などをまき散らしていたのを踏襲したらしい。

このミュージアムは、そのフロートを修理したり作ったりする工房を見せてくれるところ。人が乗り込む場所は鉄製の基礎の上に木材で柱を組んであるが、装飾部は重さを減らすために平坦な発泡スチロールを水平に重ねて立体化しているらしい。作る所は職人毎にブースがある感じ。巨大なのに細部まできちんと作ってあり、そばによると圧巻だった。

このMardi Grasにちなんだお菓子がKing's cake。ケーキというよりアイジングしたブリオッシュだった。見た目こそ危険そうだが、これがまたおいしかった。ニューオーリンズいいわ。

午後はフレンチ・クウォーターに戻り〈New Orleans Jazz National Historical Park〉の事務所内で行われたクリスマスジャズコンサートを聞いた。さすがナショナルパーク管轄だけあって無料のイベントであった。すばらしいね。編成はピアノ、クラリネットおよびサックス、トランペット、トロンボーン、ウッドベースに歌手。「聖者が街にやってきた」などの定番曲を各パートのソロを交えながら約40分ほど演奏した。途中で観客が踊り始めたのにはびっくりした。アフリカ系の人のリズム感はどうしてあんなにとぎすまされているのか。日本人には厳しい芸当だ。杖をついて歩いているようなおばあちゃんさえも、脚を巧みに動かして曲にのっていた。

この日のご飯
  • 〈BACCO〉にてアーティチョークとオイスターのスープ、オイスターフライ添えフェットチーネ、カニサラダミカン添えなどを食す。ここは各席に鈴のついたリボンが置いてあり、首にかけることを推奨される。由来等は全く不明。ニューオーリンズからボストンへの帰路でこのリボンを首にかけたまま飛行機に乗ってきた人を見た。
  • 〈Acme Oyster House〉再び。生牡蠣1.5ダース、グリル牡蠣1ダースとザリガニ入りコロッケ、ジャンバラヤを食す。この日はアメフトのニューオーリンズ・セインツ対テキサス・カウボーイズの試合があり、13勝0敗のセインツが無敗のままプレーオフに進めるか否かで町中が盛り上がっていた。この店も、試合が始まると店員の牡蠣をさばく手が止まりがちになっていた。 結果、この日はセインツが負けてしまった。そのせいか、酔っぱらいの叫び声は夜中まで何度も何度も聞こえた。

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