2.9.22

冬の始まり

 イギリスでは8月末のバンクホリデーが終われば次はクリスマスだし、アラスカのデナリ国立公園は草本が紅葉の真っ只中だ。マスクの中で呼吸するだけで喉が焼けそうな気温がやっとゆるんできたように思う。

となると、グラスに氷を山ほどいれてエスプレッソを注ぐ時期はそろそろ終わりになる。代わりに取り出すのは待ち焦がれたお茶だ。今年の正月にもらったルピシアの福箱には、秋冬のためにとっておいた重めの紅茶が残っている。

のだけれど、グラス一杯でむかむかしてくる。さらにはトイレも近くなる。その2つがどう関係しているかははっきりとはわからないが、たぶんカフェイン負けしてるんだろうなと思う。夏場に飲んでいたコーヒーは、マキネッタでいれるエスプレッソではあるけれど、注ぐグラスにこれでもかと氷をいれてさらには水を足している。色付き香り付き水である。夫はたまに私のグラスに口をつけては、うえー、と舌を出す。おいしくないなら飲まなきゃいいのに。でもおそらく、そのころはそういうコミュニケーション方法が彼の中で流行っていたのだろう。最近はあまり手を出さなくなった。

職場には煮出したグリーンルイボスティーを持っていく。カフェインは含まれていない。毎日飲んでいただけ、なんらかの変化が体内に起きているのだろう。

仕事は休暇に入った。しがない雇用調整弁のひとりなので、職場が新学期を迎えるまでは待機である。