25.1.18

これもみんな寒さのせい

数年前から使っているワイヤレスイヤホンの電池の持ちが急に悪くなった。ここのところ毎朝、子どもたちを徒歩で送り届けた帰宅中に使っている。

耳に装着して、イヤホンの電源を入れる。それからスマホを鞄から取り出し、手袋を外して、音楽アプリを起動してようやく再生までこぎつける。素手を外気に曝すこの僅かな時間で手がかじかんでしまう。たった1,2分が惜しいほど、この二週間は寒い。

そんな少々の苦労の末、いざ曲が流れて、Aメロ、Bメロ、ああ盛り上がってきたぞというところで無情にも "Battery low" の宣告だ。そのまま沈黙。再起動のために、右耳部分のケーブルにつけられた小さなコントロールボタンを、分厚い手袋で覆われた太い親指と 人差し指で探りながらぎゅっと押す。点いた。間を置かずにふたたび死刑宣告。携帯の画面には、接続状態であれば表示されるイヤホンの電池残量がたいてい8割を示している。そりゃそうだ、毎日充電しているのだから。

ちょっと調べたら、これって寒いからみたいなんだよね。電池は暑さにも寒さにも弱い。

なんだかうちの子供みたいだと思った。
昨日の夜、子供たちの習い事の後にめっちゃ寒かったのでうどん屋に入った。店内はうどんを茹でる大きな釜とセルフサービスのおでんの什器から大量の湯気が上がっていて、一歩踏み込んだ瞬間に私の眼鏡が曇った。空調もがんがんにきいていて、通された席はちょうど吹き出し口から春もかくやのそよ風が直撃した。そして注文するのは丼に波々と注がれたつゆに浮かぶやわやわ福岡うどん。なにも考えずにつるつるっと飲み込むと、喉からみぞおちにかけて熱の通り道ができ、それが胃の中で滞留するのに悶絶して、慌てて冷水を飲み干すハメになる。
そうして、外で木枯らしに身を竦めているときには「寒いからうどんであったまりた~い」なんていっちょ前なことを言っていた次男(4歳)は、暑さと熱さに負けて、途中で体調を悪くしてしまっていた。ひ弱なことよ! ただこれって単純に暑いせいだけでなくて、その前の寒さに身体がある程度順応していたからだと思うんだよね。急激な温度変化は人間の恒常性にそれなりのインパクトを与えるような気がする。

まあ、寒いうちは家の中で過ごすのがいいのかなという結論です。
イヤホンも室内で使おう。