27.5.21

梅雨

  去年は6月の終わり頃まで晴天が続き、日はまぶしいのに湿度低めの涼しい風が吹いていたと思う。今年は5月の半ばからまるで梅雨の時期のようなじめじめと暑い雨が降り始めた。

 「梅雨入り」は、ああ、あの天候は確かに梅雨といってもいい、と判定されてはじめて遡って下される。関東の梅雨入りはまだ宣言されていない。

 じわじわと状況は変わっているのに、誰もなにも宣言しない。変わる前のイメージを心の角膜に投影し続けている。眼球をおおいかぶせるフィルターを通して現実を眺めているつもりになって、その実、泥沼に沈み続けている。このさき今を振り返るとき、確かにあのときがターニングポイントだったと言えたとしても、周りになにが残っているんだろう。


 応募した講座への当選通知は来月の半ばに届く。オンラインコースになって倍率が上がったことだろう。なんとか受かっていてほしい。待ちながら崖っぷちを覗きこんでいる気分。