10.8.20

お前の中の熾火はまだくすぶっている

夏場のTwitterでここ二年ほど見かけるtweetがある。
暑くなるたびに、昔サハラ砂漠で熱中症になった師匠が現地の人から教わった、砂糖を入れた冷たいミントティをたくさん飲むこと、水を張ったバスタブで一晩寝ることなどを思い出す。「お前の中の熾火はまだくすぶっているんだ」と言われるそうです。
 ミントは冷感作用があるが,あくまで冷感であって身体を冷やすわけではない。
けれど「その気になる」というのはとても大事だと思う。


いつだったか訪れたイスラエル料理屋で,いただいた食後の紅茶にミントの葉っぱが入っていた。中東で飲む”チャ”の発酵具合はよく知らないが,深緋の液体が手のひらに収まるほどの小さなグラスに注がれて,砂糖の塊とともにソーサーに載せて供されると聞く。その昔,沢木耕太郎の「深夜特急」で繰り返し読んで空想した風景だ。
ちょうど紅茶を持て余していたのでフレッシュミントをぶち込み,淹れている。これがなかなかよい。紅茶のふくよかな香りが通り過ぎた後にスペアミントの冴え冴えとした余韻が残る。

で,もう一度淹れようと買いに行ったら,ペパーミントしかなかった。ペパーミントの方がスペアミントよりメントールは多いらしい。違いはよく知らない。

でね,ペパーミントってガムとか歯磨き粉とかでおなじみの香りだったんだよね…。いやーいいガムでしたわ。

8.8.20

ルバーブを煮る

近隣のスーパーでルバーブが山積みになっていた。九州ではなかなか見られない。その前に住んでいた三鷹でも,高級果物屋にしか置いてなかった。それがここ大都会ではどうよ。普通の価格帯の店でも売られているとは! 
でも実は,ルバーブは長野県富士見町や北海道にも生産地があるという。しかも歴史がある。だから知られていないだけで日本にもある野菜なのだった。

ジャムは簡単にできる。
小口に切って,約半量の重さの砂糖と大さじ1-2ほどのレモン果汁をまぶし,20分放置。水が上がってきたら一緒に火にかける。
あくをとって弱火にして,もったりするまで加熱。
できた。これはルバーブ生の状態で200g弱。
甘酸っぱいので夏に大変おいしい。が,子供の受けは悪いのでなかなか減らん。一週間で食べきるためにはこれくらいが限界。

クランブルにしてもいいね。今度やろう。
 

5.8.20

精神的加重

精神科の専門的な用語に精神的加重というものがある。身体に何か問題があるときに,精神に影響が出るというものだ。急におかしな言動をし始めたとしても,それが直ちに精神科に類する原因があるせいだとは言えない。たいがいは体のどこかの調整がずれて,追いつかなくなったのが気持ちに表れているのである。
で,この新コロ禍において急におかしな言動を始めた人がいたら,周りの人が気づいてあげてほしいし,自分のことも注意してね,という話を「コロナのせいにしてみよう。シャムズの話」(國松淳和・金原出版2020/6)で読んだ。

少し前にバズった話で,カビに寄生されたセミが狂って繁殖行動をしまくるというのがある。似た事象はほかにもある。例えば宿主のカマキリを水辺に連れていくハリガネムシとか,トキソプラズマに感染した人間は攻撃的になるとか。

人が気持ちとか感情とか思考などと捉えている脳内のもやもやは,体内の化学変化の上澄みでしかないんだなと思ってしまう。どんな理知的に見えても,人間である限り,みんなたんぱく質の合成や分解に左右されて生きている。

年々,気持ちの変化は少ない方が疲れにくいと感覚的にわかってきた。年齢のせいかもしれないけれども。そのためには形式的に体を整えてやるのが楽に生きる近道なんだろう。睡眠時間や栄養状態などを蔑ろにしがちだったけれど,改めた方がいいな。