15.1.19

1/24

もう一月も半分過ぎた。でもまだ半分。

よって毎年この時期の日記のタイトルは1/12 has passed的なやつになるのだけど、さらにその半分というわけです。

年末に佐賀の方へ2泊旅行してきた。初めに佐賀県立宇宙科学館目当てに武雄へ。
いやー武雄って小さい町なんだね。人口は約五万人、かつて住んでた延岡の半分。ツタヤ図書館も見学してきたんだけど、町の中にはあとはゆめタウンが一つ、ロードサイドのチェーン店がちらほらあるだけの中では異彩を放っていたし、住民は嬉しかろうなと思った。図書館としての観点からは批判もあるだろうけど、最も利用する人たちに便利ならそれでいいじゃんね。
子連れ旅行的には、競輪場の敷地内に真新しい遊具の公園が造られていて、さらには自転車を貸し出してのBMX体験のできるコースまで常設されていたのがよかった。子供たちは大興奮でここが一番楽しかったらしい。強いリクエストに負けて、初日だけでなく3日目と2回も来たよ。となりのゆめタウンも3回行った。ぜんぜん旅じゃない…。
科学館はまあ普通、と思ってたら、ここは宇宙の展示よりも周辺の環境展示にものすごく力を入れていて(佐賀の自然、的なやつ)、そっちの方が断然面白かった。
特にムツゴロウの水槽! 水辺から泥の岸へと上がるのに、よく発達した胸ビレ二枚をまるで腕を振り回して匍匐前進するようにしてるの。古代、生き物が海から陸に上がったって言われるのはこういうのを経てのことなんだろうと自然に思った。本で読む限りは全然ぴんとこなかったんだけど。めっちゃかわいい。

それから南下して太良へ行った。有明海の西側の岸辺、さらにその西には大村市。折しも夕暮れ時、日の沈むのとは反対側の方角に、空が薄桃色から藤色へと変化して、境が曖昧になっていく内海を左手にちら見しながら運転した。チラ見! どっかに停車して眺めればよかったなー。とおくけぶる海の表面に、いくつもつきだした黒い爪楊枝、もとい海苔養殖のための杭がほわーっとぼやけているのがすごい幻想的でね。写真撮りたかった。一枚もない。老後に住んでもいい。いややっぱり大変そうだからやめる。

思えば有明海はこれが初めてだったのだ。泊まった温泉宿ではこの辺りの名物竹崎ガニ、カキ、イカをよく食べた。カニとイカはもともとここで獲れるものだったらしいが、カキは宮城から導入して10年ほどだそうだ。以前の主要品目だった貝類(名前忘れた)が激減して、代替品として持ち込んだところ、海流や水温がカキに合ったのか、成長率が二倍で、今ではすっかり定着したとのこと。
みかんも産地だが、温州みかんやはるか、ぽんかんなどだけでなく、スペイン原産のクレメンタインもよく見られる。

そういえば、科学館に郷土の偉人の紹介がいくつもあって、西欧の進んだ技術を取り入れる土壌はもともとあるのかもしれないなと思った。牛痘の導入は佐賀の鍋島藩が全国に先駆けていたし、電信の原型や、ああ、我らの大隈重信も佐賀出身だ。拓けた土地なのかもしれない。

三日目は一年半ぶりの長崎バイオパーク。リスザルの猛攻に負けて、あいつら私の布袋から大切な高級手袋持って行きやがった! 手首のファーをべろべろにしゃぶっていたけど、15分ほど待ったら飽きたのか樹上から投げ捨ておった。返ってきてよかったよ。帰宅してすぐに洗った。動物に餌やりできるのがウリで、いいのかなーと思いつつも楽しんでしまった。それから競輪場に再度寄って帰路についた。

佐賀大好き。