23.12.09

クリスマスシーズンのおたのしみ

12月2週目くらいから、Boston Popsの冬のコンサートシーズンが始まる。〈Holiday Pops〉というタイトルで、クリスマスにちなんだ曲を楽しむコンサートだ。Boston Pops Orchestraと夏のTanglewoodから練習を重ねている市民合唱団が一緒になって演奏する。しかも今回は、1階席はいつもの座席を全部取っ払ってテーブルを設置し、お酒を飲みながら鑑賞することも可能。だが、まあそれは必要ないかなと思って2階席のチケットを買った。8月の終わりには申し込んでたよ。何とも気の早い話でした。観客は3代揃っておめかしして来ました! という感じの家族連れが多かった。

曲目は、クリスマスの童謡のメドレーやイエスの生誕にまつわるエピソードの朗読を交えながらの賛美歌など、いろいろ聞けてよかった。とは言っても、クリスマスの定番曲でも知らない曲もあり帰ってから調べたりもした。特に「12 Days of Christmas」は、周囲がどっかんどっかん受けているようなアレンジだったのに、原曲はわからず、歌詞も聴き取れずでその世界に入っていけないのが悔しかったなぁ。Queenのボヘミアンラプソディーからフレーズを借用してたり、結構フリーダムなアレンジではあった。そして先日、おもしろいと思って購入したクリスマスカードの絵柄がまさにこれであった。

歌詞ははっきり言って無意味だ。クリスマスの翌日から12日間に毎日一つずつ何かが増えていくみたいな歌で、日本でいう数え歌が近そう。1月は正月で酒が飲めるぞー的なのにも親近感を覚える。宗教的には12日目の1/6はイエスが三賢者Magiに祝福を受けた日として、特に東方教会では12/25よりも1/6の方が重要という。ちなみにアメリカは1/6は祝わない。それどころか、クリスマス商戦として12/14からの12daysだとか間違ったことを堂々と主張する人たちもいるらしい。アメリカってほんと敬虔な人がいる一方で、そんな原理主義者に刺されそうなことを言う人もいて、不思議な国だなぁ。

せっかくおめかししていたので食事をして帰ることにした。フレンチの〈Petit Robert Bistro〉だ。ここはフランス人シェフがアメリカ人に正しいフレンチを出してやろうと開いた店、だけどビストロ、と聞いたらもうはやる心は抑えられないね。しかし、アメリカでテーブルにクロスがかかっているようなレストラン(でもここはビストロ)で食事をするのは2度目か? 非常にまれ。でもこの店はメインがおおむね$20以下というすばらしく安い店だ。ビストロと標榜しているだけある。アルザスワインを一本と、前菜には白身魚のムースにロブスターソースをかけたもの、メインは鴨のコンフィ、デザートにタルトタタンを食す。ロブスターソースとコンフィの出来が最高だった。コンフィは正しく調理するとこうなるんだろうなーと想像したもののままで、低温の油でじっくり揚げてあるので肉の身はほろほろだが表面はかりかりだった。コンフィは家庭でも作れると思うのでいずれやってみたいなぁ。実にまっとうなフランスご飯であった。こういう家庭料理が自分でも作れたらいいなと思う。

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