18.12.09

ニューオーリンズ3泊4日 その1

12/17木-21火にニューオーリンズへ行ってきた。奇しくもこの週末は、東海岸はこの冬一番の大雪となり、ボストンからの移動の日はニューオーリンズも大雨に見舞われた。というか、この低気圧が北上してワシントンDCやNYC、ボストンで雪を降らせたのだった。ニューオーリンズはその後帰るまでずっといい天気。雲一つない青空を見るのは久しぶりだった。気温はそんなに高くなかったけど。

ニューオーリンズはメキシコ湾沿いのルイジアナ州でもかなり南寄りで、ミシシッピ川の河口近くの河岸にフランス人が入植してできた街。New Orleansは新しいオルレアンの意(オルレアン公ルイ・フィリップなんて懐かしい!)。地の利から、今でもアメリカ有数の大型港があり、漁業も盛ん。一方、河口とメキシコ湾に囲まれて海抜ゼロメートルの湿地帯が広がっているため、近年、カトリーナやアイクなどの大型台風の被害に遭ったのも記憶に新しい。そんなわけで、ここの旅行の楽しみはとにかくご飯(フレンチの流れをくむ庶民的なケイジャン料理や上流のクレオール料理、生牡蠣)とフレンチ・クウォーターと呼ばれる約1.5km四方ほどの旧市街の散策、そしてジャズだ。2月にMardi Grasという大きな仮装行列祭りもある。またアメリカ人からすれば、ここはアメフトの強豪《セインツ》のホームタウンで奇しくも今年はこの旅行前までは全勝ペースであったため、ボストンに氾濫するレッドソックススウェット以上にセインツユニフォームを見かけた。

▼12/17 Thu

一度の乗り換え、約5時間のフライトで16時頃ニューオーリンズに到着。すでに雨模様。路線バスがダウンタウンへの最も安い移動手段だが、旅行者は全く乗っていなかった。事前にバスのサイトで調べていたのよりも手前のバス停で降ろされた。雨は風を伴ってますますひどくなり、片手に傘、片手に荷物を引きずってホテルを目指すのは大変であった。なんとか到着できたけど。

宿はフレンチ・クウォーターのすぐそば。夕飯を求めて早速でかけた。夜の繁華街であるバーボンストリートを歩いてみたら、バーは多くあったけれど、それ以上に多いのがネオンのまぶしい店。ここは歌舞伎町か!と思った。嵐のためか人通りがまったくないが、これは嵐故の奇跡だったなと振り返って思う。偶然、事前においしいと聞いていた〈Acme Oyster House〉を発見し入店。生牡蠣、牡蠣のニンニクバターチーズのせグリル、オイスターフライとナマズフライの盛り合わせ、ケイジャン料理盛り合わせ(ジャンバラヤ、ガンボという名のオクラ入りスープ、レッドビーンズ、ソーセージ)、バナナフォスターパイ(バナナチーズケーキ)を食す。どれもおいしかった。アメリカ外食においては奇跡だと思った。



ボストンでもニューイングランドの生牡蠣が食べられるがなぜか塩水の味がきつすぎる。ところがルイジアナ産牡蠣は塩気を抜いており、また薬味のトマトソースとホースラディッシュを予め混ぜてあるのがよかった。これ、いつもばらばらに出てきて使いこなせなかったのだ。トマトの優しい甘みとホースラディッシュの香りがうまく混ざっていて、もう手放せない。クラッカーに生牡蠣とこのソースを載せて一口でいくのが現地の食べ方らしい。ソース、牡蠣、クラッカーの三位一体説は通説にしてもいい。

▼12/18 Fri

朝からいい天気。フレンチ・クウォーターを散策した。フレンチと言っても、カラフルな壁や縦に細長い窓は南欧、スペインっぽい。ベランダのキャストアイアンの柵の装飾が細かくて美しい。ブドウの蔓などの植物を描いているのが多かった気がする。通り名がタイルで道に埋め込んであったり、アンティークの店が多かったり、ちょっと芸術的かもと思わせる街だ。いかにも観光地。
ミシシッピ川に浮かぶ蒸気船は、ディズニーランドを思い出させた。たぶんこれがモデルなんだろうなあ。夜のバーボンストリートは、前日と違ってものすごい人出。色っぽいおねーちゃんがお店の前でなまめかしいポーズをとっていたり、ほんと、夜の街であった。

この日のご飯
  • 〈Cafe du Monde〉でコーヒーとベニエ(揚げドーナツにたっぷりの粉砂糖)
  • 〈Gambo Shop〉でガンボとジャンバラヤ。ジャンバラヤがトマトと魚介出汁のピラフみたいなものなのかとやっと判明。唐辛子のアクセントがよかった。
  • 〈Louisiana Pizza Kitchen〉でアーティチョークのグリルとアーティチョークピザ等とクレームブリュレ。このクレームブリュレは絶品だった。カスタードの甘さはちょうどだし、ラムは芳しいし、表面のカラメルはぱりぱり。もうこれ以上のクレームブリュレはないんじゃないかと思えるほどの完璧な出来だった。このためにまた旅行してもいいくらい。
 

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