6.11.09

会員なのにまだ二度目

せっかく会員になって1年間無料で入館できるというのに、全然活用してこなかったボストン美術館メンバーシップ。やっとこさ使ってみた。ここに来るのは3度目、2度目に訪れたときに会員になった。非会員は会員と一緒なら$5で一緒に入れるのも嬉しい制度だ。

ボストン美術館はMuseum of Fine Artsが正式名称で米国でも有数の美術館らしい。美術の教科書の中で「ボストン美術館所蔵」の文字を何度か見かけた気がする。現在の特別展示はエジプトのとある墓。1915年にここの美術館が発掘し始めたらしい。そのとき既に盗掘に遭っており、残っていたのは死後の世界へ渡る船の人形とわずかな壺類、それに棺とミイラだけ。だが、棺はまるまる残っていて、そこに施された装飾がすばらしかった。棺は木製であり経文が彫り込まれたかのような細かい文章、現世と死後の世界を結ぶ扉の装飾、顔料も褪せていなかったし朽ちてもいなかった。欧米人が漢字にロマンを感じるように、ヒエログリフに思いを馳せてしまった。

常設展は、まだ見ていなかった古代ギリシアコーナーへ。世界史の資料集に載っていた、黒字に赤い装飾の壺や皿がこれでもかというほど並んでいて壮観であった。赤いのが地の粘土で、黒いのが釉薬らしい。数は少ないながらも繊細なギリシア彫刻もあり、これがローマ・フランクと年代を経るとともに彫刻の細かさがどんどん衰えていくんだよなぁと思うと切なくなる。手先の器用さは人種・民族で異なる気がするなあ。

11/21から4つの小さな特集展示が始まるらしい。また行かねば。

ちなみに、ボストン近郊にはMuseum of Bad Artsというのもあるらしい。そこのうたい文句は'too bad to be ignored'。展示されている作品には気の毒だけど、笑える。

0 コメント: