Showing posts with label 4.06.旅-0906イエローストーンとアラスカ. Show all posts
Showing posts with label 4.06.旅-0906イエローストーンとアラスカ. Show all posts

8.7.09

氷河地形系ナショナルパーク行脚 その7(完)

-------------------------------------------------------------------
5/29-6/14のイエローストーンNPおよびアラスカ旅行を振り返る。
-------------------------------------------------------------------

▼6/10 Wed ひたすら移動

楽しい登山の旅も終わり,ついに最後の目的地であるデナリNPへ向かって北上する。マッキンリー登山の基地として昔から栄えるタルキートナで一泊し,翌朝からデナリへ向かう計画だ。スワードからタルキートナまで約450km。

アンカレジへ向かって交通量が増し,アンカレジから遠ざかるにつれ減っていくのと反比例して,ガソリン代が高騰していく。イエローストーンでも$2.8/gallonに驚いたが,アラスカにおいてはこれがアンカレジ価格であった(最終的には$3.6/gallonまで上がった)。石油の採掘はアラスカの一大産業のはずなのに不思議だ。幹線道路沿いにマッキンリー山を眺めるポイントがあったが,晴れているのにもやがかかっていてよく見えず。遠いこともあって写真なんてもってのほか。なんとなく,あれかー,と指さす程度。
スワードを出て約6時間後にタルキートナ着。久々にパブの屋外席で,午後の黄色がかった日の光を浴びながらアラスカビールを飲んで,かわいらしいロッジながら蚊に悩まされて就寝。大変だった。

▼6/11, 12, 13 デナリNP  

デナリNPは四国ほどの面積をもつ国立公園。道路は公園の入り口から西の果てのカンティシュナまで一本走るだけ。カンティシュナはこの地が国立公園に指定される以前に金鉱が発見され,ゴールドラッシュにより入植された集落。とはいっても,現在はロッジが数件あるだけで金鉱堀りの現地人がいるわけではない。この道路は原則として自家用車は入れず,バスに乗って移動する。バスはキャンプ場と5カ所ほどの見所に停車するほか、ドライバーに頼めばどこでも乗り降り可能。
大地って感じ

天気が良ければ、遠くにマッキンリー山の属するアラスカ山脈が見える。道路はずっとこの山脈に平行しているが、マッキンリー山が見えるバス停はアイルソンビジターセンターとワンダーレイクの2カ所。それぞれ、バスで片道5時間、6時間の距離にある。ものすごい時間がかかるが、崖沿いの道路は未舗装で時速40kmでも怖いと思うほどなので仕方ない。
3日間あったため、初日にアイルソンビジターセンターまで行って概要をつかみ、残りの日は気になったところを復習することにした。結果から言えば、天気が良かったのはこの日だけだったのでワンダーレイクまで行くべきだった。それでも午後には雲が出てきて、マッキンリーはよく見えなかったのだった。遠すぎたからまあいいかと思っている。山そのものよりも、山脈とその麓の谷が一望できたのがよかった。谷大好き。

下る道を見つけられず、ここをムリに降りた

デナリはあまりに自然すぎて、奥地はトレイルさえ敷いていない。ビジターセンターでは等高線の書かれた地図とおすすめルートを指導されるらしい。リアル登山だ。そんなわけでたくさんの野生動物がいる。体長2mを越える個体もあるというヒグマ、ボールドイーグル、足の白いアラスカウサギ、 ムース、野生のトナカイ…。でも、これらをよく見られるようになるのは8月末から9月、秋と聞く。
熊はデナリでは比較的よく見られたけれど。バスの隣を歩いていたりして、長生きする分慣れているのかもしれないなぁ。ビジターセンターの近辺 に現れたときは、レンジャーの人が観光客が近づかないよう最新の注意を払っていたので、車に乗っているのと丸腰でいるのとは訳が違うだろうけど。
クマのスナック、ground squirrel


この旅行を通じて、ムースなどの偶蹄目の雄は数えるほどしか見られなかった。それでも、一度遊歩道沿いに現れてびっくりした。ムースは熊よりも獰猛らしく、とにかく興奮させないように逃げろという注意書きを何度も見たなぁ。2m以上あって大きいんだよね、ムース。

ウサギは自家用車が入れるゾーンの終盤にたくさん現れて、轢きそうになって困った。臆病なくせに飛び出してくるんだ、あいつ。

どうしても見たかったのはビーバー。グランドティトンでビーバーと勘違いしてマスクラットを喜んで観察してしまったのが悔しかったのだ。でもそう簡単に現れてくれない。ビーバーダムはたくさんあるが、完成しているものは昨年の冬に活用されたもので、今は建設の季節だ。

木こりの跡はたくさん見たが、削っているところは見られなかったなぁ。結構太い木を削り倒しているが、ビーバーごときに木を運べるわけもなく、運良く池側に倒れた木があればそれを使うという感じ。ひょっとしたら、ここから削り倒して小さくして運ぶのかもしれないけど。

で、結局3日間ビーバー池へ通い、3日目に2時間待ってやっと発見したのであった。どうやら夕方から活動するらしい。午後9時に雨の中じっと待っているのはつらかったなぁ。本物のビーバーは体長が長く尾も平坦で、明らかにマスクラットとは異なる風体をしているのだった。


▼6/14 ひたすら帰る

アンカレジ発の飛行機は夜9時の便。デナリからアンカレジまで4時間ほど運転し、車を返してダウンタウンで昼食を食べ、空港に移動し無事にアラスカを発った。東に向かって移動すると時差の分だけ損している気がする。NYでバスに乗り換え、翌日16時にやっとイサカに帰ってきた。いやー遠かった遠かった。何がつらいかって、NYCで終わらないところだ。せめてシラキュース発着にすればよかった…。


7.7.09

氷河地形系ナショナルパーク行脚 その6

-------------------------------------------------------------------
5/29-6/14のイエローストーンNPおよびアラスカ旅行を振り返る。
-------------------------------------------------------------------

▼6/9 Tue 歩いて氷河を見る2

今回の旅行では,イエローストーンNPやグランドティトンNPで慣れないキャビンに泊まったり,トレイルを歩いたり,アラスカに来てからは登山スティックまで買って急峻な(でも短い)丘を駆け上がってみたりしたが,これらはすべてこの日のための練習であった。

アンカレジの南に延びるキナイ半島はその半分がキナイ・フィヨルドNPとなっているが,公園内にアクセスする手段が少ない。カヌーに乗って海から回るか,あるいは,このスワードの近辺に伸びるエグジット氷河の脇を登山するかだ。そして,この約15kmのハイキングをしてきた。

エグジット氷河は山間部の氷河で海ではなく地表に川となって流れ出ている。大昔は海に面していたかもしれないが,約50年前の発見時に比べ現在は数キロの単位で後退しており,原因は温暖化と言われている。氷河は雪が降り積もり,押し固まってできた氷の流れだ。そのため,落葉樹の森林が生い茂るその脇に氷河があるという光景も珍しくない。氷のそばで温帯のような暖かさを感じることができるのだ。



さて,このエグジット氷河の登山道は,地表が見える地点までは地元の高校生が整備しているらしい。傾斜のきつい山肌をくねくねとトレイルが敷いてあり,ときに岩が階段状に組んであったり,トレイルの脇に養生中のため踏み込まないようにとのサインがあったりと,手が入っているなぁと思いながら登っていくことになる。

木の背の高さがだんだん低くなり,果てには地表を這うような草もまばらになると,目の前に広がるのは雪に覆われた斜面だ。ここまで単純に登ってくるだけでも疲れたのに,これから先は雪に足を取られる。このとき,スティックがあって助かったと心から思った。登山客は少なくないようで,トレイルを示す小さな旗から旗を巡って雪上には多くの足跡がついていたが,それに従っても時々溶けた雪にはまりこむことがある。加えて致命的だったのはサングラスを持って行かなかったこと。どうしても雪をじっと見つめて歩き続けなくてはならず,しかもこの日は雲がほとんどない快晴で,反射する光の目への刺激がひどかった。

それでも4時間かけて頂上に到着。山頂から果てなく続く峰には雪が降り積もり一面の雪原だった。かろうじて雪が溶けて岩肌が見えている場所に腰を下ろして休憩。雪は音を吸い込むというけれど,本当に何も音がしない世界だった。足下には氷河が山肌を滑り始めるであろう場所があり,視線を遠くにやれば空との境まで雪が続く。照りつける陽光は痛いほどであるのに,肌をすべる風は冷たい。すべてがあってなにもない世界だと思った。

帰り道,すれ違ったレンジャーから登山道の途中に熊が出たと聞かされた。どうやら他の登山客に注意を喚起しに行くらしい。念のためにつけた熊よけの鈴が役に立ったのか,私たちは一度も野生動物に遭わずに無事下山できた。

6.7.09

氷河地形系ナショナルパーク行脚 その5

-------------------------------------------------------------------
5/29-6/14のイエローストーンNPおよびアラスカ旅行を振り返る。
-------------------------------------------------------------------

さて,アラスカである。アラスカは広い。アメリカで一番大きな州だ。観光でポピュラーなのは,アンカレジ,その南部の夏でも氷河が見られるフィヨルドエリア,中南部に位置する北米最高峰のデナリ山(マッキンリー山から改名)を囲むデナリ国立公園であろう。他にも多くの国立公園があるが,車ではアクセスできずセスナ機でのみとか,ツアーもカヌーで川を下りながらキャンプ一週間とか,そういった本格的なマウンテニアリングをしたことのない我らには敷居が高すぎた。そんなわけで,初めに挙げた三カ所に絞ったのであった。しかも,アラスカをゾーニングすると,それらは全部同じ地域(アラスカ中南部)に収まってしまうというのもまた恐ろしい。これしきの旅行で,アラスカを訪れたと言って良いのか,ちょっと悩む。

▼6/7 Sun アラスカ鉄道に乗る&船から氷河を見る

氷河を見るには,クルージングが最も手っ取り早く,かつポピュラーな方法だ。中にはシアトルからアラスカへ一週間の豪華客船クルージングツアーなんてのもあるが,私たちはクルージングの基地であるウィッティア発着の日帰りツアーに乗った。

アンカレジからウィッティアまではおよそ160km。ここで一日一往復のアンカレジ鉄道を利用した。車社会のアメリカにおいて,電車に乗るのは初めて。ちょっとわくわくしていたのだけど,この電車すげー遅い。自転車をゆっくり追い抜くほどの速度で走る。途中,線路にムースが出たとのことで謎の停車もし,気がついた一部の乗客がカメラ片手に異様に盛り上がっていた。

プリンスウィリアムサウンド(サウンドは入り江の意)を一周しながら,10数個の氷河を見る。氷河の氷は,雪が80%の空気を含んでいるのに対し,40%ほどになるほど圧縮されているため遠くからでは青く見える。溶け出す水も深い緑色をしていて美しい。氷河に船が近づくと,気温が下がっていく。この日は雲1つない快晴で日差しが照りつけて痛いくらいだったが,肌を切る風が急激に冷たくなっていくのが分かる。氷河の真ん前でしばし停船すると,氷河の上部は雪で覆われていることもあって,本当に静かだった。時折,ぴしぴしっと聞こえたかと思うと,水辺にせり出した氷河の端が崩れ落ちる。大きな崩落があると,みんな息をのんで見守っていた。

昼過ぎに始まったこのクルージングは昼食もおやつも付いて夕方には帰港。ウィッティアはもともと第二次大戦中の対日本専用隠れ基地だったため,今もそれほど産業がない様子で観光地としてはそれほど発展していなかった。帰りの電車は9時にアンカレジ着。まだ明るかったため,ダウンタウンのパブでアラスカビールとアラスカンサーモンのクリームパスタを食す。これはおいしかった。サーモンの新鮮さも良かったが,料理がおいしいパブであった。徒歩でホテルへ戻り,明るい空を見ながら就寝。

▼6/8 Mon 歩いて氷河を見る1

空港レンタカーの空港使用料約200ドルを節約するために,ダウンタウンのホテル近隣のレンタカーオフィスで車を借りる。事前にコンパクトカーを,とお願いしていたのに,今用意できる車はシボレーのコンパクトカーかピックアップトラックのいずれかしかないとのこと。トラックなんてとんでもない! もちろんコンパクトカーです。旅行が終わった今になって思えば,トラックは運転席が高いので見晴らしが良いはずで,通行量の少ないアラスカでは運転をおそれるほどではなかったかもしれない。

アンカレジ市内の山具用品店REI等で虫除けスプレーやウォーキングスティックを一本購入し,昨日のアラスカ鉄道の線路と並行して走る唯一の幹線道路を南に向かう。まずはウィッティア近隣のバイロン氷河トレイルへ。ここは往復で3キロほどのトレイル。初挑戦にはちょうど良い距離ではある。距離はね。トレイルヘッドに駐車場があるため,靴をハイキングシューズに履き替え,いざ出発。




しばらくは,普通にトレイルだった。砂利道ではあるが,左右は背丈が私くらいの草本に囲まれているので,きちんと整備されている。が,突然道が終わり,目の前一面が雪で覆われた。ここから先は整備してません,とは事前情報で知っていたが,本当に雪原だった。雪原状に足跡が多く残っていてそれに従って進むが,どこが雪だまりか全く分からない。途中で岩がごろごろしている地帯まで来ると,正面の山々の谷間に氷河が見える。先客の親子連れがランチ中であった。我らも適当な岩に登ろうかと一歩踏み出した瞬間,彼が太ももまで溝にはまった。このとき,せっかく買ったスティックを持ってきていなかったのが痛い。幸いにも,彼は無事に雪から抜け出せたが,私がすっかり及び腰になってしまい,それ以上氷河に近づくのはやめて戻ることにした。

次はポーテージ氷河を見るためのトレイル,ポーテージパスへ。この氷河はポーテージ湖に面した氷河であるが,船に乗るかトレイルを歩くかしなければ見ることができない。ポーテージにはビジターセンターがあったため,何か情報がないか尋ねてみた。が,あまり要領を得ない回答。どうやら,トレイルを頻繁に歩くようなレンジャーは配置されていないらしい。まあ行ってみれば? ということだったので,じゃあ行ってみるかということに。

このポーテージ湖脇からウィッティアに抜けるには,電車・自動車両用の一方通行トンネルを抜ける必要がある。毎時00分はウィッティア行き,30分は逆方向に流れるが,トンネルに入れるのはそれぞれ15分,45分まで。3マイルほどあるのに制限速度が時速25マイルなので,結構時間がかかるのだ。内部の様子は電車ではよく分からなかったが,自動車でだとよく分かる。鉄道の軌道の上を走ると,タイヤが溝にはまっているような,いないような気持ち悪い感じがした。また,トンネルの内部は岩がむき出しになっていて,崩落の危険はないのだろうけど,やや怖い。

トンネルを抜けてすぐ,何も表示がない砂利道に向かって線路を踏み越えてポーテージパスのトレイルヘッドに到着。ここも初めはバイロンと同じく普通のトレイル。しかし急に上り坂が始まり,すぐにとんでもない角度になった。砂利の間をちろちろと流れてくる水も気がかりだ。息が上がりながら歩を進めると,またも道が雪に覆われた。ただ,少し歩けば雪がとぎれ再びトレイルが始まる。バイロンと違って山道であったのだ。今度はスティックを持ってきたので,慎重に雪のあちこちに刺しながら地面を確認して進んだ。ただ,一本しかなかったので私が常用し,彼は怖い思いをしたことだろう。時々,崖側に雪が積もって谷に向かって遮る物が何もない場所もあったから。

なんとか登り切ると,小さな花が咲く小高い丘が広がっていた。ここまでで約2キロもない。歩いた距離はたいしたことないが,一気に登り切った上,雪で足下がおぼつかなく非常に疲れた。ややかすんでいるが,向こうにポーテージ湖と氷河が見える。鳥のさえずりを聞きながら,しばし休憩。相変わらずの晴天で日差しは暑かったが,氷河を吹き降りてくる風のせいか涼しかった。トレイルはポーテージ湖脇まで続くが,ここで我々は引き返すことにした。

ウィッティアを出て,さらに南へ進み本日の宿のあるスワードへ。途中,道の脇にムースが出現した。スワードは小さいものの街であった。さすが不凍港。唯一のスーパーで夕食にサーモンスシを買う。サーモンは悪くないが,いかんせんご飯が大きすぎた。

4.7.09

氷河地形系ナショナルパーク行脚 その4

-------------------------------------------------------------------
5/29-6/14のイエローストーンNPおよびアラスカ旅行を振り返る。
-------------------------------------------------------------------

▼6/4 Thu & 6/5 Fri

イエローストーンNP周遊の旅を終え,今度はその南に位置するグランドティトンNPへ移動。この公園は,南北に長く,西から山脈・湖・周遊道路・川・幹線道路・草原だったり私有地だったり…と遷移する。周遊道路と幹線道路は北と南に合流ポイントがあり,それほど広くないため簡単に一周できる。そこで,この地で一泊することとし,北の合流地点そばのコルターベイに宿をとり,1日目は一周ドライブ,2日目は気になるポイントへ行くことにした。

2日目はこの山脈の一部を登るトレイルを歩くことにした。7200フィート(2000m)まで上がるとの前情報に戦々恐々としていたが,実はこの山脈の一部だけあってトレイルヘッドは高度6800フィートであった。121mだけ上がればよい。なーんだ,と甘く見ていたら,結構大変な岩山を登らされて疲れた。展望台からの眺めは…山の足下に広がる湖が見えました。山は登らずに下から見る方が美しいね。




ソルトレークシティへの帰り道に豪雨に遭遇。後に,同じワイオミング州内で竜巻が起こっていたことを知る。別の地域かもしれないけど,巻き込まれなくて本当に良かった。自然には人間は敵わないよと強く思うのであった。

▼6/6 Sat

さて,ソルトレークシティから一路アラスカへ。フロンティアを利用しデンバー乗り換えでアンカレジへ向かう。フロンティアはシートの後ろに着いた個別のモニタでケーブルテレビのチャンネルが見えた! すばらしいね。テレビは録画ではないと思う。今やすばらしいね。カナダの南半分を通り過ぎたら電波が受け取れなくなったけど。

アンカレジ到着は9時近かったが,さすが高緯度地域,十分に明るかった。アンカレジ近辺だと,日の入りが24時過ぎ,日の出は4時らしい。これはさすがに面食らった。それはそうと,空港に並ぶアラスカ航空機は壮観であった。

この日はダウンタウンのホテルに一泊。

26.6.09

氷河地形系ナショナルパーク行脚 その3

-------------------------------------------------------------------
5/29-6/14のイエローストーンNPおよびアラスカ旅行を振り返る。
写真のみはこちらから
-------------------------------------------------------------------

▼6/2 Tue & 6/3 Wed

ガーディナーから一路南へ。この2日間でイエローストーンNP最大の山場である,間欠泉(ガイザー)と温泉群を目指す。近づくにつれ,硫黄のにおいがきつくなり,道の脇に湯気がもうもうと上がっているのが見えてくる。日本の山の中の温泉的な雰囲気もありつつ,しかし,バクテリアの住む池は美しかった。静かな泉もあり,一方でぼしゃぼしゃと絶え間なくわき上がる泉もあり,ありとあらゆる形を見た気がする。





ガイザーも,その間隔をビジターセンターが把握しており,だいたいの予定時刻を提示してくれる。7,8個は見たなぁ。中でも,世界最大級の60mも吹き上げるというガイザーを見るために小雨降る中3時間待ったが,この時だけ雨雲がとぎれ青空が見え,報われたと思った(一番上のリンク先に動画あり)。


なお,この公園には入浴できる温泉は一カ所しかない上,そこは駐車場からトレイルを3キロほど歩かないといけない。私たちは水着は持ってきていたものの,雨が降っていたので断念した。

氷河地形系ナショナルパーク行脚 その2

-------------------------------------------------------------------
5/29-6/14のイエローストーンNPおよびアラスカ旅行を振り返る。
写真のみはこちらから
-------------------------------------------------------------------

▼5/31 Sun

この日は朝からいい天気。イエローストーンレイクから北上すると,次第に硫黄臭くなってくる。その正体は泥の火山と名付けられたポイントだ。これも同じ泉ではあるが,泉の周囲が粘土質の土壌のために溶け込んでしまい,地獄さながらにぼこぼこと湧いているのだ。この近辺は地表が暖かいようで,動物の多くの糞が残されていた。




さらに北上すると,一面に広がる谷間に茶色の固まりがあちらこちらに見られる。近づいたら,どれもこれもバイソンだった。このあたりは一面開けた谷間で,野生動物を多く見ることの出来る地形らしい。しかし,バイソン以外はなかなか見られず。

ヘイデンバレー。これ全部火口の中!
谷の終わりはまた峠を登る。その途中の大渓谷がこの日の最終目的地であり,大きな観光ポイントでもある。大渓谷,英語でグランドキャニオン。確かに,グランドなキャニオンだった。イエローストーンレイクから流れ出た水が,先ほど通ってきた谷間を川になって流れ,ここで滝として流れ落ちていく。キャニオンの南にあるトレイルを往復4kmほど歩くうちに,だんだん雲行きが怪しくなる。イエローストーンNPは,昼過ぎにしばしば雨が降るらしい。車の中で雨がやむのを待ち,キャニオンの北側のビューポイントを巡った。こちらでも,短いトレイルを歩いてみた。短かったものの,とんでもない高低差で疲れた。位置エネルギーは馬鹿にできんね。

宿にチェックインした後,日の入りの頃に野生動物が見られるという別の谷へ向かった。道すがら,ほとんどすれ違うことはなかったけれど,谷に着くとそこそこの人数が集まっている。皆,立派な双眼鏡持参で。実際のところ,見られたのはバイソンの群れと遠くの丘の上にエルクがいた様な気もするが,ゴマのように小さかったのでよくわからん,といった案配。谷の風景は美しかったので十分だけど。帰り道,助手席側の車窓に,背景に溶け込んでいない茶色と白の固まりが見えて,思わず急ブレーキを踏んでしまった。その正体はプロングホーン(下右)。この旅で唯一の目撃であった。我ながらよく気がついたなぁ。帰り道,空一面の夕焼けが美しかった。




▼6/1 Mon

朝はやや曇り空。この日はイエローストーンの北端にあるマンモスというポイントを目指す。マンモスはトルコのパムッカレなどが有名な,石灰質の温泉による階段状の地形が見られる場所。この地が注目され始めたきっかけらしい。ツアーでも必ず立ち寄る場所。

しかし道すがら,いきなり渋滞。イエローストーンは8の字を描くように自動車道が整備されているが,抜け道はなどはない。渋滞時は待つしかないのだが,その原因はバイソンの道路横断であった。のんきなもんだね。なんとかバイソン全員が道路を渡りきって渋滞は解消,さらに北上すると,道路脇にたくさんの車が停車している。よく見ると,エルクの雌が何かむしゃむしゃしてる! ここでは停車している車がいるところには,何かがいる可能性が高い。反面,こちらも停車して,不用意に外を眺めていたりすると他の車を釣り上げてしまう。危ない危ない。まあしかし,動物に会えないなぁと思っていると,突然道の端に現れるから油断ならない。

マンモスに到着すると,それまでの山や谷とうって変わって開けていた。大きなホテルの脇に,それっぽい白い地域。思ったより狭い範囲だった。泉が枯れている箇所も多くあり,例えば数百年後,このあたりの風景はどうなっているだろうと思った。石灰の表出によって立ち枯れた木というのも不思議な光景だ。



ビーバーが見られるというトレイルに挑戦しようとしたが,天候が急に崩れてきたためあきらめ,ちょこっとドライブに変更。すると,またもや道の脇にエルクが! しかも今度は角のある雄。この旅を通して,雄のエルクを見たのはこれっきり。角に毛が生えていたのが印象深い。後に,ビジターセンターでこの毛つき角を触れる機会があったが,見た目通り柔らかい感触だった。満足してマンモスに戻り,そこから公園の北出口を出たところにあるガーディナーの宿に向かう。

で,このように大興奮したエルクだが,このマンモスにはイサカの鹿ばりに大量発生していた。しかもビジターセンター前の緑地にまで! なんてこった。ただ,大勢の群れであったけど,ついに雄は認識できなかった。

ホテルの隣にあった中華料理屋で久しぶりの温かい米料理を食す。おいしかった。料理屋としても相当レベルが高かった。

氷河地形系ナショナルパーク行脚 その1

-------------------------------------------------------------------
5/29-6/14のイエローストーンNPおよびアラスカ旅行を振り返る。
写真のみはこちらから
-------------------------------------------------------------------

▼5/29 Fri

4.05pmイサカ発,デトロイト経由でソルトレークシティまで向かう。イサカ空港では座席が3席*12列のプロペラ機が待っていた。初めて乗ったよ,プロペラ機。めちゃくちゃ揺れるよ,プロペラ機。着陸時には,生きてて良かったと思った。デトロイトからは6席*40列の普通の飛行機だったが,一度呼び起こされた恐怖心はなかなか消えず辛い数時間を過ごした。現地時間8.00pm着。この日は空港そばのホテルで一泊。



▼5/30 Sat

ソルトレークシティからイエローストーンNPまでは約600km。空港でレンタカーを借り,一路北へ。イエローストーンNPのすぐ南にあるグランドティトンNPを目指す。

今回の旅の前半は,自然しかないとウワサのアラスカに向けた,自然と闘う準備でもある。とは言っても,キャンプ等をするわけではない。主に食事面で,事前に食パン等を買っておいてランチにするという計画だ。ドラッグストアで日焼け止めと水を,スーパーで食パン・チョコスプレッド・味付きツナパック*2・ベイビーキャロット・バナナ・フルーツゼリー6個パックを購入。宿泊するキャビンには冷蔵庫も電子レンジもないため,要冷蔵ものは却下。

この両ナショナルパークは入場料が共通で1週間有効だ。グランドティトンから入ると,イエローストーンへ北上する道は一本しかないので,気がついたら次のナショナルパークへ入っている感じ。看板はあるので,明確な境界はあるのだが。


グランドティトンは,ティトン山脈と大小さまざまな湖,そこから流れ出す川が織りなす風景が美しい国立公園だ。一方,イエローストーンは大昔の火山のカルデラが,今は森となっているようなところ。また,マグマが地表近くまで上ってきているため,間欠泉(ガイザー)や温泉(というよりも熱泉)が見られる。全世界の60%のガイザーがここにあるらしい。また,硫黄泉のため,硫化水素をエネルギー源とする細菌が生息しているという。この細菌は,地球上に酸素が行き渡る以前から誕生していたと言われている。

野生動物は,両公園ともバイソン・エルク・ムース・ブラックベア・グリズリー等が生息している。

アイダホフォールで街の中心を流れる川のような滝のような,やっぱり川に立ち寄り(写真上左),いろは坂なんぞ目じゃないほどのおそろしい峠を越えて,グランドティトンに到着したのは5.00pm。

なんやかんやで7時間ほどの運転だったが,ティトン山脈の景色に疲れが吹き飛んだ。途中で小さな湖の脇のビューポイントに立ち寄ったり,とろとろドライブしながらイエローストーンに入ると,急に気温が下がった! 標高が高いこともあり,時折残雪を目にする。

この日の宿泊地である,イエローストーンレイクを目指しながら,途中,海沿いにホットスプリングが見られるウエストサムへ立ち寄る。8.00pmを過ぎており,誰もいない。駐車場から板張りの遊歩道が敷いてあるので,散歩気分でいくつもの温泉が見られる。泉の特に温度の高い部分は青色で,低くなるにつれ黄色・赤色・黒色と遷移するが,これはバクテリア(青・黄)や藻(赤・黒)などの色。寒く,硫黄臭かったので早足になってしまった。ホテルに入り,食パン的夕飯を食し就寝。

24.6.09

氷河地形系ナショナルパーク行脚 その0

このブログの内容も,旅行ばかりになってきた。記録することもない,いつもどおりの日々がふるい落とされて,イベントばかりが目にとまるようになってしまうのであった。

さて,5月末から17日間,以下の日程で旅行してきた。

・5/29-6/6 イエローストーンナショナルパーク・グランドティトンナショナルパーク
・6/7-14 アラスカ中南部


今回は自然に重点を置いた旅行だ。彼はアメリカ中西部のイエローストーンNPや,その北側に点在するロッキー山脈と氷河湖が美しい国立公園群を希望し,私はアラスカへ行ってみたかった。しかし,彼の希望するあたりの公園群を回ると,最終的にはカナダに抜けるのが一般的であるが,ビザの関連でアメリカへの再入国が不可能かもしれないこと,また私の希望と日程の兼ね合いから,泣く泣くイエローストーンNPとそのすぐ南にあるグランドティトンNPのみと受け入れてもらった。

一方アラスカも,アンカレジから自動車で行動可能な場所として,南の氷河・フィヨルドを見る旅とマッキンリー山をカバーするデナリナショナルパークを目的地とした。アラスカ中南部のみだ。アラスカは広い。