31.3.19
三月も終わりだというのに
これから寒の戻りがあると天気予報が言っていた。あさっての四月一日からがくんと気温が下がるらしい。
いま、実家に帰省している。
向こうを出た十日前には、まだ桜がほころび始めたところだった。その後すぐに満開になったと聞いた。
温暖だと名高いここでは、ずっと天気がぐずつき気温は低いままで、したがって桜の開花も進まない。加えて大気の不安定のためか、あるいは海のそばのためか、日中に春一番が吹き荒れていた。遠州の空っ風とはよく言ったものだが、それとはやや趣の異なる強風ではあるものの、なんにせよ冷たい風に身を晒していると実に体力を消耗する。
今日になってやっと寒くもなく風もない、待ち望んだ春がやってきた。けれどそれも、夕方からまた束のような雨が降るまでのわずかな間のことだった。
あさって帰る。彼の地の予想最高気温は11度とある。私のいく先はずっと冬の中にいる。
このまま今年が冷夏になったらどうしよう。
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