11.11.19

シングルタスク

別のことを考えていた。
今日は寄り合いがあるので、マキネッタに残ったコーヒーを全て、先日買ったばかりの携帯型サーモマグに注ぐ。
で、そうなんです。あのオーコメはやっぱり見たくてね。どう答えようかな。書き出しは。
湯気のたちはじめたヤカンの火を止めた。マグに継ぎ足してエスプレッソに似た濃度のモカをアメリカンコーヒーに化かす。ああこれ、アメリカーノって名前がちゃんとあったっけ。
それで、そうなのお目当ては例の場面じゃなくて、実は別のところで、あの役者が言及してて。
そうそう今日の寄り合いは早く終わる予定だけど、甘めに作っておこう。血糖値がスパイクするのが心配だけど。
調味料庫に手を伸ばした後にカトラリー引き出しからティースプーン。ジャム瓶に詰め替えてるから掬うのはいつも別調達。この一手間もルーチンになってしまえば特に面倒とも思わない。白い粒子をこんもりと載せて褐色の液体に落としていく。一杯じゃ足りないな、もう一杯…瓶の底にスプーンの硬い音が響く。また足さなきゃ。この塩、まだ残りがあったはず。
塩。
しお。

……あああああああああ!

マグを洗い、マキネッタを分解洗浄してもう一度コーヒーを抽出し、今度は間違いなく取り出す。茶褐色のてんさい糖を。直方体の密閉容器の中に大匙を一つ備えた砂糖を。

ヒューマンエラーを見越した体制のはずなのに、それを乗り越えてくるからエラーなんだな。子供たちが何か間違っても、あんまり怒ってはいけないね。

0 コメント: