18.5.19

結婚式だった

今日は友人の結婚披露パーティーに出席するため、日帰りで東京へ。余裕をもったスケジュールを組んだので、帰りの便まであと一時間ほどもある。空港のラウンジで休憩中。パワーラウンジとの名前通り、電源がたくさんあるが、ケーブルはない。まさか必要になるとは思わなかった。

今回、何だかわからんけどiPhoneがやたら電池をくう。通知も位置サービスも最低限にしているんだけどな。

今や、航空券はQRコードで、電車はアプリ。ついでに言えばドトールだってアプリ決済だ。だからスマホの電池はそのまま私の行動を制約する。
まあ、これを機にデジタルデトックスをすれば良いのだ。

今朝は早くに羽田に着いて、池袋の三省堂へ向かった。お目当てのヨンデル選書でいくつか本を買った。友人へのプレゼントにもしたかった。
どれだけヤンデル先生ファンなのかという話だが、それだけ好きなのだ。既刊の「いち病理医のリアル」は衝撃だった。
新刊の青白い方は、前書きで震えた。語りは前作より軽め。内容はまだ前書きだからわからない。だけど、言いようのない興奮があったのだ。体の芯から上がってくる感じ。やっとこの本と向き合えた、ある意味での達成感か。または、会いたくて待ち遠しかった人にやっと会えた、恋心にさえ近いものだったかもしれない。

ラッピングしてもらった本に手紙を添えた。友人は読書が趣味だが文芸専門だ。絶対自分で選ばないだろうけど、広く物事にアンテナを張っている彼女なら面白がってくれるだろうと確信を持って選書をした。
精神医がデイケアに着任し、そこで何もしないでただ居ることだけを求められた。医療を施して患者を治療することを想定していたから、何も求められないことに筆者は戸惑う。けれども、その「ただ居る」ということがどれだけ大切なことか、デイケアでの日々を過ごすうちに気づいていく。
医学書の分類ではあるが、語りは優しく、ともするとエッセイのようでもある。「居るのはつらいよ」という本である。
お祝いの言葉を書き記しながら、高一で出会った彼女に、あの頃、お互いに居場所をつくっていた彼女に、今ようやくおめでとうを言えるのだと気づいた。やっとだ。ほんとうに、やっと。感傷じみた感慨が湧いてきて、急に指先が震え、字がのたくってしまった。

友人は私の知っている24年間で一番いい顔をしていた。この日に居ることができてよかった。

そうこうしてる間に搭乗まで20分となった。残り電池は11%。電池が切れると地下鉄に乗れなくなるので、あとは本を読んで過ごす。

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