2.12.21

司書講習を受けている。

 夏から始まった司書講習も,後半のタームの半分まできた。毎週7コマ配信されるオンライン講義を見て,小テストを受け,記述式の課題を提出するのに必死の毎日だ。本当はここいらで働き口を探しながら学習をしたかったけれど,とても労働する余裕がない。講習申し込み時に単位ごとの受講の案内もあったが,働きながらこれを受け,一年で終了するのは大変なことだろう。いま受けている講座は,本来であれば夏場に二か月半で行われたものだ。それが昨今の感染症対策で,オンライン講座に切り替わった。したがって7か月に伸びただけ負担は薄まっているはずなのに,とてもそうは思えない。それに司書は単位取得で資格が付与され,特段の試験はない。それだけに,講義は重みを増すのかもしれない。

私が学部生のころの記憶を呼び戻してみると,司書や学芸員資格は教育学部外の学生向けの教職課程と同様に,希望者が本来のカリキュラムにプラスαで学ぶものだった。おそらく一年で単位をとりきるものではなかっただろうし,どれだけの需要があったかもわからない。私は法学部生だったので,司書は情報学のスペシャリストとは知っていても,法律とのリンクが見えなかった。

利用者が図書館の資料を使った調査研究をしたい場合,司書たる図書館員(ライブラリアン)が相談にのる。かつて滞在したコーネル大学で,夫がその相談サービス(レファレンスサービス)を利用した。その時に初めて知ったのだった。

司書は調査の専門家であり,調査内容の専門家ではない。その調査が真に利用者の満足にかなうかは利用者自身が決めることで,司書には価値判断をする余地はない。けれども,調査内容をある程度知らなくては,十分に調査できないのではないかとの疑問も湧いてくる。欧米の図書館,とくに大学図書館では,Ph.Dをもった各分野の専門家が司書として配置されていると聞く。→そうだ思い出した。サブジェクト・スペシャリストと呼ぶ。

まあこれは,大学図書館や専門図書館などで問われることだろうし,館種によっても求められる司書像は異なるだろう。利用者の種類によって要望の内容は変わる。

0 コメント: