16.8.09

義父母来る

先月に母が来,今度は義父母が来た。二人とも行動的で,海外赴任経験もあるため言葉の心配も殆どなく,むしろ私たちのアテンドはいらないとまで言われてしまった。おかげでいいとこ取りしてしまった。

この滞在時期と同じ頃,ボストンではレストランウィークというイベントが行われていた。ボストンの数多くのレストランが,プリフィックスの3コースランチを約$20,同ディナーを$33で企画し提供するというもの。普段は行けないような高いレストランでも手頃な値段で楽しめる。

義父母は食が趣味でもあるため,これを機に3件を予約。到着日の夜に中華,翌日にイタリアン,翌々日にはアメリカンなシーフード,最終日のランチに展望レストランと夜は我が家に招待してボストン産刺身の予定となった。

1日目 中華 East Ocean City
地球の歩き方には乗っていないものの,中華街では比較的大きなレストラン。母と行ったPeach Farmと同じ雰囲気・価格帯・味であるが,テーブル間の距離や内装などはこちらの方がいいかもしれない。ここではロブスターの生姜・ネギ炒め,蒸しガキを醤油で,青菜のオイスターソース和え,ソフトシェルクラブのフライ,福州炒飯(卵炒飯にホタテ・イカ・エビ・アスパラガスのあんかけ)を食す。ロブスターはボストンを含むニューイングランド地方では非常にポピュラーな食材だが,アメリカ的食べ方は茹でてレモンバターのみ。これはこれで素材が良ければいいんだけど,日本人としては魚介こそ醤油味で食べたいもの。その点,中華街でのロブスターはすばらしいね。その身もぷりぷりしていて義父母もご満悦であった。

2日目 イタリアン Toscano
アリー・マクビールも住んでいたとの設定の,高級住宅地ビーコンヒルにある。糊でぱりっとした真っ白なテーブルクロスのかかったレストランなんていつ以来!? フリザンテ(微発泡ワイン)を頼んだら脚付きワインクーラーを持ってきた。雰囲気に圧倒される。とはいえ,低価格メニューのため内容は定番ものが多い。私は前菜にミネストローネ,メインに仔牛のエスカロップ,デザートはティラミス。どれもほどほどにおいしかった。絶品だったのは,メインに添えられたラッセルポテトのベイク。表面はかりっと,中はほっくりと焼いてあったが,これを家で再現するのは難しい。ミネストローネはトマト味薄め。ボストンにはノースエンドというリトルイタリー的な一角があるが,そこでもマリナーラソースはトマトの酸味や香りが少ない。リアルイタリアなのか,それともアメリカ的イタリアなのか。量はどれも非常に多かった。特にティラミス。

3日目 アメリカンシーフード Atlantic Sea
ボストンでも上位クラスのシーフードレストランとの評判通り,サービスはよかった。店内も照明がぐっと抑えられてムーディーな割に満席だったこともあって大盛況。「アメリカ」ってこういう感じ,という雰囲気の店。クラムチャウダー,生牡蠣の代わりにリトルネッククラム,カラマリフライ,クラブケーキ,魚とホタテのグリルを食す。クラムチャウダーはボストンで1,2争うおいしさだと思う。薄味嗜好の私にはやや胡椒が強かったが,義父母と夫には評判であった。カラマリフライはフライの出来が非常に良かった。柔らかいままのイカにさくっとカラッと薄く付いた衣。これまで食べた中でベストだ。ところが,グリルがダメ。焼きすぎ。このグリルは,いくつかの魚介類をお好みの調理法で供します,ってやつで,味付けの指定はなし。どうなることかと思ったら,うすーく塩胡椒されているかもしれない,ほどに味がない。下手な料理人に当たったのか,それとも,しっかり焼き付けるのがアメリカ式なのか。ステーキは半生でも食べるくせに…。ここも一皿が非常に多く,チャウダー以外は4人で2人前をシェアするように頼んだものの,それでも食べきれなかった。そういえば,この店の長所は醤油をもらえること。しかもキッコーマンの減塩醤油。アメリカ人は減塩とか実に好きだね。とにかく,生の貝にはレモン+醤油最高。

ここで,義父母が「もう外食はいいや…」となってしまったので,翌日に予定していた展望レストランはキャンセル。

4日目 ボストンの刺身@家
ボストンには刺身で食べられる魚を提供する魚屋がある。店員も魚の日本名を知っていて,これはさわら,これはホタテと教えてくれる。今回はマグロ450gとサーモン200g,ヒラメ200g,イカ200gを購入,締めて5000円なり。一番おいしかったのはマグロ。メバチマグロだったと思われるが,これがおいしかった。適度に脂がのっていて,刺身にこだわる義父母も満足。同じ質のマグロを東京で買おうとしたら1柵3500円くらいするかもと言っていた。そんなのとても買えません。それと,醤油効果も相当高いと思った。刺身は醤油だ。

そのほか,無料コンサートのLandmarks Festivalで有名なオペラの曲を聴いたり,レッドソックス対デトロイトタイガース戦でレッドソックスが1点も取れずに負ける瞬間を見たりした。そういえば,球場でロブスターロールを食す。カニ系の和食屋にあるカニサラダの様相のロブスターサラダがパンに挟まれているもの。おいしかったけど高かったなぁ。さすが球場価格。

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