10.3.18

卒園おめでとう

ついに長男が幼稚園を卒園した。ずっと夢見ていた、幼児からの卒業だ。

幼稚園時代の三年間の成長には、正直、ここまでの六年間で最も驚きが満ちていた。大人から見てわかりやすい、ということにはなるが、例えば年長のたった一年間だけでも、背が伸びてぐっと頭身が上がった。友達同士でルールに則って遊ぶことができるようになった。決まりを友達同士教え合ったり、困っている子に声をかけることもできるようになった。私の叱り方に矛盾があれば、指摘して反抗するようになった。自分の怒りが不快なときに生じるものだと客観的に捉えるときもあるようだ。

あと一年すれば、もっと話が通じるようになる、このきかん坊と意思疎通できるようになる。そう期待して早六年。確かにちょっとは通じるようになったが、代わりにお釣りが返ってくるようになった。与えた熱量だけ、正にも負にも。そのうち、本格的に反抗期が来て戻り値はランダムになるのだろう。

三人乗り電動自転車の前の座席をカゴに替えようかと考えている。後部座席は6歳まで。もう長男は卒業なのだ。今後は次男がその場所を引き継ぐ。けれども、今はまだ自力でボルトを緩められる気がしない。

自転車から子供用の座席を完全に取り外すことになるのは二年後だ。その日を私は心穏やかに迎えられない気がする。早くここから降りてとずっと願ってきたのに、いざその時がくると、寂しくて仕方ないんだろうと思う。
本当に、ずっと願ってきたのにな。

2 コメント:

かずひろ said...

うちも甥っ子2号が卒園したよ。

どれだけ大きくなろうと、年を重ねても、あの子はいつまでもお前さんの息子だ。
自転車の座席がなくなっても、子供の戻る場所にちゃんとお前さんがいればそれで十分だと思う。
「ただいま」「おかえり」、当たり前の会話が当たり前にある家庭をこれからも大切にね。

最後になったけど、おめでとう。それからひとまず、お疲れさま。

fomalhaut said...

ありがとう。

子供の帰る場所に私の居場所はあるんだろうか、と疑問に思うことはある。いい親をしているとはまったく思ってない。この感傷も、私が勝手に頭の中で膨らめているだけの妄想のようなもの、なのかもしれない。
そうではないと思えるように変わりたいけど。

甥っ子くんもおめでとう。新しい世界に踏み出す君に幸あれ。