4.5.10

Last Minute DealでワシントンDC

一度は行きたいと思っていたワシントンDCに、この週末5/1-3の2泊3日で行ってきた。飛行機で移動すると早いね。あまりの手軽さにびっくりした。当初は安旅行を追究してバスで移動しようかと考えていたが、いくら安くてもNYで乗り換えがある上、片道8時間はきついし$50ほど。その点、飛行機は片道1時間半で$120だ。lastminute.comでまさにLast Second Sale的なパッケージを選んだら、宿が2泊ついて$250。しかも座席はエコノミープラス。幸運であった。6年越しの念願かなってやっと使えたlastminute.com、本当はこれでスペイン一週間なんか行くとお得なんだよなぁ。バケーションパッケージに強いのは、さすがヨーロッパ発の会社だ。


DC観光といえば政治・歴史的建築物とミュージアムの見学である。殆どがDCの中心部、The Mallと呼ばれる緑地帯の近隣に配置されている。どの建物も規模が大きく余裕を持った配置の割に、最も効率的な移動手段は徒歩という恐ろしい場所で、もうとにかく毎日脚が棒になった。普通の町歩き靴ではなく、ウォーキングシューズかトレイルシューズでもよかったように思う。

1. 政治的な場所
  • ホワイトハウス…さすがに外観しか見られない。要人が乗っていると思われるヘリコプターが敷地内に着陸した際には、周りの道が封鎖された。ヘリコプターを熱心に撮影するアメリカ人が多く見られた。
  • 合衆国議会議事堂 United States Capitol…南北戦争時に建築された。日本の国会議事堂と同様に、線対称のつくりで一方が上院、もう一方が下院。ガイドツアーがあるというので期待していたら、中央のドーム部しか案内されなかった。各州の偉人の像や壁画などを説明された。議会の会場そのものは、ツアーとは別に個人で見学できる。ちょうど上院が議会を開いており傍聴も可能であったが、下院のみ覗いてきた。議会内はカメラや電子機器は持ち込み禁止。
  • 最高裁 Supreme Court of the United States…最近、90歳のスティーブン氏が引退するというので話題の最高裁。もちろん傍聴も可能だが、閉廷時は法廷で職員が最高裁について説明してくれる。世界恐慌時に建築されたが、それ以前は国会の地下にあり、狭い・暗くて文書が読めないと辛いことずくめだったらしい。立派なのつくれてよかったね、とほほえましい気持ちになる。法廷内は撮影禁止で英国首相の頼みも断ったと言っていた。でも裁判官はプライベートに撮影してるんじゃないかと疑っている。しかしながら、合議場所は裁判官しか入れず、裁判所の案内ビデオ(このビデオはかなり質が高かった)すらCGで表現されており、本当に特別な場所だと思えた。歴代の最高裁長官は17人、判事は111人。おそらくすべての長官のブロンズ像と判事の肖像画があるのだろう、あちらこちらに設置してあった。女性初の裁判官となったオコーナーさんコーナーが興味深かった。とくに、引退を表明した後に判事一同が送ったお手紙が感動的。戦後の偉大な長官マーシャルさんの軌跡もあちこちに見られたな。

2. 歴史的な場所
  • ワシントン記念塔 Washington Monument…The Mallのど真ん中に鎮座するでっかい塔。高さ167m、形はボストンのバンカーヒルの塔と同じオベリスク(バンカーヒルの塔の方が先に完成したが)。ワシントンの偉業をたたえてつくったらしい。昔は850段以上の階段を登ったらしいが、今はありがたいことにエレベーターが設置されている。こことリンカーン記念館、議事堂は一直線上にあるが、窓ガラスが汚くて眺望がよろしくない。
  • リンカーン記念館 Lincoln Monument…リンカーンはアメリカ人には相当偉大な人物らしい。大きなギリシア風建築の中にどかんと置かれたリンカーン像、これを神殿と言わずに何と言う。漫画「ARMS」で大統領が重要な決断をするのにふさわしい場所だと述べる一幕があり、そんな気持ちになれるかと思ったが、さすが観光のメッカだけあって終始ざわついてる感じ。これは日本の大きなお寺や神社とよく似ているかもしれない。 

3. ミュージアム
  • スミソニアン航空宇宙博物館 National Air and Space Museum…The Mallの本館とダラス空港の傍の分館Steven F. Udvar-Hazy Centerとがある。本館は科学館に近い。子供への教育的な展示が多かったように思う。分館は展示物の説明もそこそこに、倉庫にがんがんと飛行機や宇宙船が置かれていて壮観であった。戦闘機ももちろんあるが、エノラゲイよりも人間魚雷として使われた桜花の方が印象が強かった。ちゃんと残っているんだね。空港から$0.5のシャトルバスが出ていて簡単に行ける。
  • ナショナルギャラリー National Gallery of Art…西洋絵画が売りの美術館。私の好きなダッチ・フレミッシュ作品が多く嬉しい。フェルメールも3点あったが、その傍にあった老女の食事風景の絵に強く惹かれた。この時期の作品は、その内容が自由であり、人間の暮らしを描いているので好きだ。彫像庭園も広々としていてよかった。
  • ハーシュホン美術館 Hirshhon Museum…こちらは付属の彫像庭園のみ。ナショナルギャラリーの庭園より も難解なブロンズ像が多かった。
  • アメリカ自然史博物館 National Museum of Natural History…毎度おなじみの科学館。動物と鉱物にかける情熱がすごい。アラスカの原住民たちの暮らしの展示が興味深かったけれども、あれは特別展示だろうな。
  • アメリカ歴史博物館 National Museum of American History…初めて作った星条旗や大統領・ファーストレディ、ポップカルチャーやテクノロジーなどテーマごとの展示で、子供の集団が多かった。ファーストレディのコーナーは女性率高し。大統領校候補者の奥さんのレシピまでが選挙に影響するなんて大変だ。初めて奥さんを前面に出して選挙した人はすごい。ファーストレディの公的な活動は団体の役員や海外からの賓客の接待が多く政治に参加するケースはあまりないようで、ヒラリーは別格だと思った。
  • Smithsonian American Art Gallery, National Portrait Gallery…一つの建物に二つの美術館が同居。うっかり入ったが期待以上であった。アメリカンアートギャラリーには現代の作品でも、芸術作品と言うよりも日用品の中に芸術性が垣間見られるものが多かったし、ポートレートギャラリーには歴代大統領の肖像画もあり、ワシントンは3種類あっても顔が全部同じなのがおかしかった。近隣の中華街でご飯を食べたこともあって二度も来てしまった。
  • United States Holocaust Memorial Museum…ホロコーストの悲劇を現代に伝える博物館。だが、もっとも目玉の展示は時間がなく見られなかった。おそらくユダヤ人に対してとられた政策や収容所の悲惨な状況などの説明だろう。特別展のとある少年の日記を元にした時系列に沿った説明で概要を知り、そちらに進むのがわかりやすいように思う。それよりも、別の小展示のナチスのプロパガンダの手法や内容を時系列で説明しているものが興味深かった。悲劇に注目するのも重要だけれども、どうして悲劇が起こったのか、悲劇を起こした側の状況も知る必要があると思う。未来につなぐために。
  • 造幣局 Bureau of Engraving and Printing…DCとテキサスにあるこの施設では紙幣の印刷をしており、24時間操業していると言っていた。そんなにたくさん印刷しなきゃいけないのかはよくわからないけど、確かに普段手にするドル紙幣はぼろぼろなので適度な交換が望まれるのかもしれない。硬貨はフィラデルフィアとデンバーで作られていることは、各州のモチーフが刻印されているために25セント玉を収集している人にとっては常識だ。

このほかの写真はこ ちら

一部、別行動をした夫は、お隣ボルチモアまでレッドソックス対オリオールズの野球観戦をしに行っていた。 よくやるなぁ。今期初出場の松坂登板ですよ。が、6点ほど取られて負けた。

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