26.2.10

日焼けのせいで カンクン6日間 その1

2月の半ばから3月頭までは公立学校や大学がそれぞれ1週間ほどの休暇を設定する期間だ。イサカでもボストンでも同じであることしか知らないが、雪国特有のものかもしれない。偶然にも妹が2月初旬にNYCへ来ており、その後にボストンの私たちを訪問したいとのことだったので、ついでにメキシコのカンクンへ行ってきた。

日程は2/18-24の5泊6日。カンクンの旅は宿を定めて、現地でツアーを追加するのがよくあるスタイルの様子。アメリカ御用達避寒地としてマリンスポーツも盛ん。しかも近くにチチェンイツァーがある! マヤ遺跡はいつかこの目で見たかったし、それがケツァルコアトルと縁のあるチチェンイツァーとは! それだけで大興奮ですよ。それにそもそも、年始の旅行をしたときに同行した友人夫婦がダイビングもスノーケリングもとてもよかったと強調していたのに惹かれていたのであった。というわけで、宿とフライトの格安パッケージを購入し、水着とビーチサンダルを携えて一路メキシコへ向かったのであった。

▼2/18 Thu とにかく移動

朝からバスでボストンからNYCへ移動し、JFKからカンクンへノンストップフライト約4時間。西海岸へ行くより近い。カンクンの入国審査では、審査官が日本語で接してくれる。夫、私と一瞥した後、妹の顔を注視した後「Beautiful!」と一言。そして早速妹の手を握る。この後、妹はどこへ行ってもメキシコ人男性に甘い言葉を掛けられ続けるのだが、その幕開けであった。彼氏ができないと嘆く妹、いっそメキシコにくればいいよ。

空港からホテルゾーンの宿まで乗り合いタクシーで移動。USD$15/人であったが、実は市内から空港への逆送では最高でも$28(チップ込み、タクシー一台)であった。なんだこの価格差! 45分ほどで宿に到着し、この日はすぐに就寝。

▼2/19 Fri いきなりマヤ遺跡

翌日は朝から雨模様。天気予報を鑑みて、前日にネットからチチェンイツァーへのツアーに申し込んでおいたのだった。日本人の運営するツアー会社にあった格安英語ツアーUSD$45/人の中身は別の催行会社によるものであったが、申し込み時や当日朝の料金支払い時の対応はすばらしく、なんだか日本を感じた。

カンクンからチチェンイツァーまでは車で2時間。行きは途中でセノーテ(泉)、お土産屋とランチに立ち寄る。ユカタン半島はかつて海の底だったために土壌の大半が石灰質であり、あちこちに鍾乳洞や水の湧く泉がある。ちなみに、水道水の硬度も高い。砂州にあるホテルゾーンでは、硬いだけでなくしょっぱい。

それはともかくとして、泉である。泳いでいいよと言われて水着は持って行ったものの、まあ見て終わり。 洞穴の上部には鍾乳石が見られたが、おそらく今はもう成長していないだろうと思われた。


近くで昔ながらの手法でトルティージャ(トウモロコシ粉パンケーキ、タコスの皮)を焼くデモンストレーションをしていた。日本人にとってのご飯みたいなもので、非常に大事な食料であるが、トウモロコシ粉のにおいはちょっと苦手かも…と思っていたことを思い出した。アメリカでタコスなどを食べるときには小麦粉のトルティージャを選べることが多いが、たぶんアメリカ人にもあの香りがきびしーと感じる人がいるんだろう。もちろんメキシコでは選べませんでした。

お土産屋では値切り交渉を楽しんで! と言われたが、ああいうのは性に合わないなぁ。欲しいと思った物に剥がし漏れた値札が付いていたので、その値段で売るように交渉はしたものの、きっとそれがなかったらそこまで価格は下がらなかっただろう。こわいこわい。で、食事の後、ようやくチチェンイツァーへ。

チチェンイツァーは800年頃にマヤ族に建造された旧遺跡群と、900-1100年頃にマヤ族と融合したトルテカ族に建造された新遺跡群から成り立ち、生け贄を捧げる儀式なんかが行われたのは戦闘民族でもあった後者の所。メキシコにはもともと蛇を神として祀る風習があったというが、トルテカのリーダーと蛇に羽の生えた神が融合して、ケツァルコアトルとして新遺跡のあちこちに石像が設置してあった。そのほかは旧遺跡に比べると全然装飾がない。あっさりしたものだ。そんなわけで、半分はトルテカ遺跡なのでこれをマヤ遺跡と呼ぶのには疑問が残る。

新遺跡群

旧遺跡群 雨の神様チャックがたくさん。鼻が上を向いていたり下を向いていたり。

 帰りのバスは参加者を宿まで送ってくれたが、例によって降り損ねる私たち。こういうときに降りられないことはしょっちゅうある。ついでに、ホテルゾーンからは少し離れた中心街へつれていってもらい、夕食をとることにした。ガイドに強く勧められて訪れた〈PERICOS〉はめちゃくちゃ観光客向けの店であった。それはそれでいいんだけどね。店員は英語を話せるし、音楽の演奏もあったし、味も悪くなかったし。ここでまた妹は店員に声を掛けられる。二人目。


▼2/20 Sat ビーチリゾートにいるのに水辺のテーマパークへ

常日頃から、ビーチリゾートのホテルに滞在してホテルのプールでだけ遊ぶ人の気持ちが分からなかったのだが、泳げるテーマパークへ行くとなれば私たちもそう変わらない。Xcaret(シカレ)という現地のマヤ遺跡と湧き水が海に流れ込むところにできた海浜公園と言えば聞こえはいいが、完全にテーマパークだ。カンクンからバスで約1時間、バスの送迎とシカレでのご飯・スノーケル装備セットプランにしてUSD$105/人。宿に常駐する旅行会社のスタッフに申し込む際、話をしているうちにあっさりUSD$5値下がったらしく、時間があればもうちょっと値切れたのだろうかと思う。

朝、宿に迎えに来たシカレのスタッフにまた妹が声を掛けられる。3人目。私たちが夫婦でこっちは妹、と紹介したら、彼氏はいないのか、メキシコ人はどうだ、俺はどうだ、と激しい営業活動。メキシコ人め。

敷地内に整備された川をスノーケル装備をつけて流されるのは、スノーケル練習には良かった。一応天然のビーチもあって、ちょっと日光浴をしたら大変なことになるわけだが、このときはまだ日焼けの恐ろしさをわかっていなかった…。

夜はこの地域の歴史と歌や踊りを見せるショーがあり、これがなかなかおもしろかった。前半は神話時代からマヤ時代の風習、コンキスタドールとの争い、キリスト教への改宗なんかのショーであったが、最後にメキシコ人とスペイン人が手を取り合ったところでなぜか拍手が広がる。観客はほとんど欧米人であるが、征服について申し訳なさを感じていたのかはは謎。後半はタップしたり、踊ったり、馬に乗った人が出てきたり、陽気な感じであった。

ここはご飯もおいしくてよかったな。メキシコ料理食べ放題最高!

0 コメント: