25.1.10

最近の映画いろいろ

昨年から先日にかけて、3度も映画館に行った。私の人生においてこれまでにない頻度だ。1年に1度映画館へ行けばいい程度だったからね。見てきたのは、昨年に「クリスマスキャロル 3D」、先週に「AVATAR 3D」、そして昨日「U2 3D」。
 
■クリスマスキャロル 3D
ボストンに来て初めての映画館映画、幼い頃のドラえもん以来の3Dだった。ロードショーなんかを上映する映画館で、値段を確認せずにポップコーンとソーダ二つのコンボを頼んだら$17もした。映画は$11なのに。まあ、ポップコーンは1.5リットルくらい、ソーダも1リットルくらいの上、いずれもおかわり自由を含めた値段だったけど。実際、多すぎて追加ができなかったのが心残りだ。

それはそうと、映画はアニメなのに実写と見まごうばかりの動きやCGにびっくりした。顔はジムキャリーの演技をそのままキャプチャしていたらしく、表情豊かだった。モーションキャプチャも精度が上がったなーと感心。原作が一番初めに出版されたときの挿絵をそのままアニメにしていたのを知って、映像に心惹かれる理由が分かった気がする。あの時代の挿絵の絵は結構好きだ。挿絵付きの原作本がほしい。アリスの挿絵も好き。今思い返せば、それほど飛び出ていなかったような……3Dでなくても楽しめる気がする。ストーリーは原作通りなので特筆すべきことはないなぁ。 まああの時代&キリスト教的訓辞の話だ。

■AVATAR 3D
上記クリスマスキャロルの時にトレイラーとして流れていたし、その頃からテレビでもばんばん広告が流れ始めた。事前にいろいろなレビューで映像はすごいが話はへぼいと読んでいたので、技術を楽しみに鑑賞。

もうね、全部実写に見えたよ。世界観はFFで見たことがある感じだったけど、それを大スクリーンで見ると迫力が違う。光る枝をしならせる柳の枝を払いながら森の中をさまよったり、宙に浮く岩から垂れ下がる木の根を伝って登ったり、ファンタジーの世界を縦横無尽に歩き回る気分を味わえたのが楽しかった。思えば、ドラクエのいいところは、ドラクエの世界を自由に駆け回れるところで、それをFFのすごいCG世界と融合させた感じ。とそんな風に、90年代ゲーム世代にはたまらない映画だった。

ストーリーはまあ普通。主人公の所属元が「アメリカ」に見えて仕方なかった。それから、舞台となった星の原住民の英語がヒスパニック訛りっぽく聞こえたのが気になった。実際にどんな訛りを意識しているのかはよくわからないけど。

■U2 3D
近隣で唯一といってもいいIMAXシアターでの3D映画。上記二つはReal Dという別の団体がやっていて、IMAXはそれに比べると飛び出る感が段違いと聞いていたが、その通りだと別の映画のトレイラーを見てわかった。この映画館はニューイングランド水族館に併設のもので、通常の上映はUnder the sea的な水生動物の半ドキュメンタリー映画が主だ。鯨のひれが、シャチの突進が、いるかのくちびるが目の前をかすめてかなりの迫力。スクリーンの大きさもニューイングランド地方随一と自ら唱っているように、座席に座ると視界に収まらなかった。とはいえ、鯨映像なんかは3Dを意識して通常映画よりも飛び出るように作られているのかなとも思えたが。

U2 3Dはコンサートツアーのうち5カ所の映像と、別途14曲ツアーのステージで撮影した映像を編集して作った85分の映画で、コンサートの舞台に迷い込んだように錯覚させるほどに臨場感があった。目の前でBonoが歌ってる! ってな気分。メンバーみんなのリアルな背の高さや体型がよく分かった。これが3Dの威力かーとうならずにはいられない。家でライブDVDを見られなくなる(苦笑)。

音声も歓声が後ろから聞こえたりして、ここが本当の会場でないために立ち上がったり一緒になって歌ったりできないことが残念でならなかった。家にプロジェクタや複数チャンネルのすばらしい音響設備がないから、映画館に見に来ましたという感じで、本物のコンサートへは越えられない壁があった。でも、来週の土曜の夜にももう一度上映されるので、また行ってもいい。ちなみに、観客数は私たちを入れて6人であった。

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私は映画やドラマを見始めるのにかなりエネルギーが必要な方で、普段からそんなに興味はない。2時間拘束されると考えてしまうのか、踏み込むのが大変。一方で、はまりこむと現実世界に戻って来れないほどに心奪われたり、文字通り寝食を忘れて繰り返し見たり、周辺情報を調べたり(役者とか撮影場所とか原作ありなら原作者とか)してしまうので、怖いというのもある。

それにもかかわらず、音楽はむしろ視覚情報付きがいい。CDで聞くよりも映像で見たい。ライブDVDを2時間見るのは苦でないし、繰り返し見ることもできる。この差はなんだろうなぁ。作られたストーリーがないのがいいのかもしれない。それから、歌手の歌う歌詞も音として聴いていられるのがいいのかもしれない。ドラマの台詞を聞き取って理解していくのを面倒に思うときもある。

これから行くコンサートは宇多田ヒカル、ノラジョーンズと、U2ほどに熱くなれないのが物足りない感じ。来年のU2ツアーに帰国する前に行きたいなぁ。

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