28.8.09

みたび,レッドソックス戦

懲りずにまたもやレッドソックス戦を見に行ってきた。今度は当日券を購入するべく,7時プレイボールのところ3時半に当日券売り場へ到着。対ホワイトソックス4戦目で,先発は3登板2勝中の田沢。もっとも人気のない試合の1つと思われるほど,当日券売り場には列ができなかった。当日券は開場時間と同じく2時間前から販売開始となるが,待っている間にダフ屋が何度も定価でチケットを売り込みに来た。係員もチケットはたくさんあるから安心しろと案内に来た。

当日券に外野席はないらしく,ブースで提示された内野の後ろ側のチケットを1枚50ドルで購入。これが幸運なことに,その価格帯では一番前の席でかつ1塁よりもホームベースに近い場所だった。フェンウェイパークは狭いため,野球がよく分からない私には外野で十分と思っていたが,よく見えるのはやっぱり嬉しい。

しかし,試合の出来はというと…また負けました。最近10試合中3敗しかしてないのに,そのうちの2敗を見たよ! 勝っている試合は1つも見てないよ! 田沢は経験も少ないし仕方ないかなと自分を慰めるも,この日も着ていたTシャツの人Ellsburyが滑り込み時に捻挫して交代し,私は「デスノート」かと悲しくなる。8回から登板したグリーンはショートの人で,完全なる負け試合でお通夜気分の会場が突如盛り上がった。途中で帰る人も多かったけど,それ以上にグリーン選手をたたえる歓声がすごく,アメリカ人の物事を楽しむ気質は好ましいと思った。

次回の観戦予定は松坂登板と思われる日。どうなることやら。とか言ってたら松坂登板はなくなったらしい。

25.8.09

ボストンで買い物

生活のセットアップをしている中で,ボストン近隣の主立ったショッピングモールやスーパーは殆ど回った。

ボストンの街は小さいので,15分も車を走らせればMacy'sやNORDSTROMなどを核とするモールが数多く存在する。イサカと比べてはいけないが,それまでアウトレットでしか見たことのなかった店の正規店があれば興奮するってもんだ。アウトレットモールではたいしたことないなと思っていたJ.Crewも,正規店では商品のラインナップ,展示,インテリアなどが相まってとても魅力的に映り,ミシェル・オバマもドレスを特注するかもしれないなぁと納得した。

スーパーでは,普通のスーパーShaw's,Stop & Shopや,オーガニックに気をつけている風のWhole Foods,オーガニック系激安スーパーTrader Joe'sが店舗も多く幅をきかせている。この中ではWhole Foodsが最も高い。独立系のオーガニックスーパーや農家系スーパーと比べたらまだ手軽な価格帯と言われるが,普段使いするには後述のRussoと比べるとイマイチだ。ただ,商品の陳列方法はすばらしい。にんじんや蕪が同じ向きで大量に積み重なっているのは壮観。

私が一番好きなのは,Russo & Son's Inc. という野菜中心のイタリア系スーパー。ここはとにかく野菜が新鮮で種類も豊富。JA岩手のダンボールに入った長いもさえ手に入る。黒い斑点のないオクラや柔らかくない大根,しなびいていない白菜もある,と書くとアメリカのスーパーってどのように野菜を管理しているのかと訝しくなるが,残念ながらそんなものだ。特に大根や白菜は長持ちするため,一般のスーパーでは日本と比べると長い間同じものを売っている。価格も一般スーパー並かむしろ安いくらい。すばらしい。

あとは,New Deal Fish Market. 義父母も感動した魚屋。先日はキハダマグロとシマスズキを購入し,いずれも刺身で食す。おいしかったー。私はマグロの刺身の赤身の鉄っぽい臭いが苦手だが,ここで買ったマグロでそれを感じたことは一度もない。シマスズキは皮をひいてもらうのを忘れたので,久々にチャレンジ。これまで魚をさばいたことは数回しかない私,当然皮にたくさん身が残った。せっかくなので竜田揚げにしたら,脂がのっていてとろけるよう! 来年帰国したら,魚の調理についてちゃんと勉強したいなぁと思った。

24.8.09

レッドソックス戦ふたたび

先日のレッドソックス観戦では負けてしまったので,今度は勝つゲームが見たいよーと夫にぼやいていたら,いつのまにかヤンキース戦のチケットを購入していた。チケット仲介屋から額面27ドルの外野席を120ドルで購入したらしい。ヤンキース戦てなんて恐ろしい競争率…! ピッチャーがエース同士だとか,勝ちゲームになれば岡島が見られるとか,いろいろと前情報を仕込まれ,わくわくしてでかけた。

結果…負けました。当然岡島も出ず。代わりに斉藤が投げたけど。ああ,なんてこったい。1戦目に20-10くらいのスコアで負け,2戦目は10-0くらいで勝った,その3戦目だった。初回の初球でヤンキースからホームランが出て,ぽかーんとした。松井も2ホームラン。そういえば,松井を生で見るのは初めてだ。隣の席のおっちゃんはヤンキースファンで,私たちが日本人と知るや松井が好きだと言ってくれた。夫はレッドソックスキャップを,私はEllsburyの背番号付きTシャツを着ていたけど,日本人としては松井が活躍してくれるのは嬉しい。とはいえ,レッドソックスに勝ってほしい気持ちもあり,複雑だ。

そういえば,去年のこの時期にNY州イサカでスポーツ雑誌の表紙にヤンキースの墓石が建てられているのを見た。ヤンキース死亡的な記事が載っていた。今年はマサチューセッツ州に来てレッドソックスはしんどい感じ。逆だったら良かったなー。悔しいので,また見に行きたい。

20.8.09

友人来る

義父母とレッドソックス敗戦に涙していた頃,イサカの友人一家がボストン到着。義父母が帰国した後に合流し,イサカでは味わえなかった都会を楽しむことにした。

大きなイベントはアヤコさんと約束していたダックツアー。ノルマンディー上陸作戦にも使われた水陸両用車をベースとした車でボストン市内を陸上観光し,さらにチャールズ川を遊覧するツアー。大きな都市には類似のツアーがあり,トロントでも見かけたことがあるが乗るのは初めて。80分で一回りするが,その間,運転手がガイドも兼ねる。ジョーカーの衣装を身につけて,運転がほとんど必要ない水上では写真下の様なフリーダムなスタイルを見せつけたりもした。ダックツアーの運転手は必ずしも仮装しているわけではないようで,他の車にはTシャツの人も見かけた。どの車に乗るかでおもしろさが違うかもしれない。

彼らがボストンに到着した次の日から,突然夏日が復活した。連日快晴で気温も毎日30Cを上回る様相。晴れ一家なのかもしれない。おかげで,プルデンシャルタワーからのボストンの眺めは,青空に煉瓦と街路樹の色が映えること! 晴れると本当に美しいので,見せられて良かった。

友人夫婦のみならず,子供達も私たちと遊んでくれて楽しかったなあ。最後に空港で見送るときに「遊んでくれてありがとう!」と言ってくれた。1年前に初めて会ったときにはパパの陰に隠れていたのに,こんなに大きくなってうち解けてくれて…と月日の流れを感じて,うるっときてしまった。

今度は私が彼らを訪ねに海を渡ろうと思う。アメリカを出られない夫にはわるいけど。

16.8.09

義父母来る

先月に母が来,今度は義父母が来た。二人とも行動的で,海外赴任経験もあるため言葉の心配も殆どなく,むしろ私たちのアテンドはいらないとまで言われてしまった。おかげでいいとこ取りしてしまった。

この滞在時期と同じ頃,ボストンではレストランウィークというイベントが行われていた。ボストンの数多くのレストランが,プリフィックスの3コースランチを約$20,同ディナーを$33で企画し提供するというもの。普段は行けないような高いレストランでも手頃な値段で楽しめる。

義父母は食が趣味でもあるため,これを機に3件を予約。到着日の夜に中華,翌日にイタリアン,翌々日にはアメリカンなシーフード,最終日のランチに展望レストランと夜は我が家に招待してボストン産刺身の予定となった。

1日目 中華 East Ocean City
地球の歩き方には乗っていないものの,中華街では比較的大きなレストラン。母と行ったPeach Farmと同じ雰囲気・価格帯・味であるが,テーブル間の距離や内装などはこちらの方がいいかもしれない。ここではロブスターの生姜・ネギ炒め,蒸しガキを醤油で,青菜のオイスターソース和え,ソフトシェルクラブのフライ,福州炒飯(卵炒飯にホタテ・イカ・エビ・アスパラガスのあんかけ)を食す。ロブスターはボストンを含むニューイングランド地方では非常にポピュラーな食材だが,アメリカ的食べ方は茹でてレモンバターのみ。これはこれで素材が良ければいいんだけど,日本人としては魚介こそ醤油味で食べたいもの。その点,中華街でのロブスターはすばらしいね。その身もぷりぷりしていて義父母もご満悦であった。

2日目 イタリアン Toscano
アリー・マクビールも住んでいたとの設定の,高級住宅地ビーコンヒルにある。糊でぱりっとした真っ白なテーブルクロスのかかったレストランなんていつ以来!? フリザンテ(微発泡ワイン)を頼んだら脚付きワインクーラーを持ってきた。雰囲気に圧倒される。とはいえ,低価格メニューのため内容は定番ものが多い。私は前菜にミネストローネ,メインに仔牛のエスカロップ,デザートはティラミス。どれもほどほどにおいしかった。絶品だったのは,メインに添えられたラッセルポテトのベイク。表面はかりっと,中はほっくりと焼いてあったが,これを家で再現するのは難しい。ミネストローネはトマト味薄め。ボストンにはノースエンドというリトルイタリー的な一角があるが,そこでもマリナーラソースはトマトの酸味や香りが少ない。リアルイタリアなのか,それともアメリカ的イタリアなのか。量はどれも非常に多かった。特にティラミス。

3日目 アメリカンシーフード Atlantic Sea
ボストンでも上位クラスのシーフードレストランとの評判通り,サービスはよかった。店内も照明がぐっと抑えられてムーディーな割に満席だったこともあって大盛況。「アメリカ」ってこういう感じ,という雰囲気の店。クラムチャウダー,生牡蠣の代わりにリトルネッククラム,カラマリフライ,クラブケーキ,魚とホタテのグリルを食す。クラムチャウダーはボストンで1,2争うおいしさだと思う。薄味嗜好の私にはやや胡椒が強かったが,義父母と夫には評判であった。カラマリフライはフライの出来が非常に良かった。柔らかいままのイカにさくっとカラッと薄く付いた衣。これまで食べた中でベストだ。ところが,グリルがダメ。焼きすぎ。このグリルは,いくつかの魚介類をお好みの調理法で供します,ってやつで,味付けの指定はなし。どうなることかと思ったら,うすーく塩胡椒されているかもしれない,ほどに味がない。下手な料理人に当たったのか,それとも,しっかり焼き付けるのがアメリカ式なのか。ステーキは半生でも食べるくせに…。ここも一皿が非常に多く,チャウダー以外は4人で2人前をシェアするように頼んだものの,それでも食べきれなかった。そういえば,この店の長所は醤油をもらえること。しかもキッコーマンの減塩醤油。アメリカ人は減塩とか実に好きだね。とにかく,生の貝にはレモン+醤油最高。

ここで,義父母が「もう外食はいいや…」となってしまったので,翌日に予定していた展望レストランはキャンセル。

4日目 ボストンの刺身@家
ボストンには刺身で食べられる魚を提供する魚屋がある。店員も魚の日本名を知っていて,これはさわら,これはホタテと教えてくれる。今回はマグロ450gとサーモン200g,ヒラメ200g,イカ200gを購入,締めて5000円なり。一番おいしかったのはマグロ。メバチマグロだったと思われるが,これがおいしかった。適度に脂がのっていて,刺身にこだわる義父母も満足。同じ質のマグロを東京で買おうとしたら1柵3500円くらいするかもと言っていた。そんなのとても買えません。それと,醤油効果も相当高いと思った。刺身は醤油だ。

そのほか,無料コンサートのLandmarks Festivalで有名なオペラの曲を聴いたり,レッドソックス対デトロイトタイガース戦でレッドソックスが1点も取れずに負ける瞬間を見たりした。そういえば,球場でロブスターロールを食す。カニ系の和食屋にあるカニサラダの様相のロブスターサラダがパンに挟まれているもの。おいしかったけど高かったなぁ。さすが球場価格。

3.8.09

Coldplayライブ!

Coldplayのコンサートへ行ってきた。1900開演のため,1700には家を出るも会場のComcast Center付近の高速出口から渋滞が始まり,通常45分で到着できる距離のところ90分かかった。とはいえ,高速から駐車場まで大量の警察とスタッフによる先導があって,スムーズに駐車場まで到達。さすが車社会だなと感心した。

駐車場ではピクニックをしている人多数。中にはバーベキューグリル持参でハンバーグにパクついている人も。後から知ったが,アメリカではコンサートの前にこうして盛り上がるのが常らしい。私たちは渋滞の車中で空腹に耐えられずに持参したおにぎりを食べきってしまっていた…。

会場は2万人を収容できる半屋外の円形劇場。飲み物とプロ用のカメラは持ち込み禁止。飲み物のみNG? と疑問に思っていたら,敷地内には多くの出店があるものの水$4にビール$8-9!! しかもID確認にOPTカードは使えないとのことでビールビールと盛り上がっていた彼はしおれてしまった。運転手の私はノンアルコールです。

開演10分前に席につく。前から2番目のブロックではあるが舞台から見て右端の席であった。1組目の前座が演奏していたが,コントラバスのベース音がとても響いており一抹の不安を感じる。1900を過ぎると2組目の前座の(おそらくこれが正式な前座だと思われるが)elbowが登場。マンチェスター出身のバンドらしい。ボーカルは体格の良いおにいちゃんで,ボイストレーニングしてますと言わんばかりの声量。wikiには長く活動しているのに売れないバンドと書かれていて気の毒だが,曲を聴く限りは売れそうではあった。1時間半ほど演奏し退場。

2100を過ぎると急にBGMの音量が上がった。U2のMagnificent,ヒップホップ系の曲,クラシックと変遷した後照明が落ちる。ステージ前面に引かれた薄い黒い幕の後ろで花火を振り回す人が数人出てくると会場は歓声で溢れた。幕が上がり,Life in Technocolor 1のイントロが奏でられる。コンサートが始まる瞬間,観客の盛り上がりの頂点で音楽が流れ出すこの瞬間は何度経験してもいいものだと思う。

ボーカルのクリスはステージでよく動くと聞いていたが,実によくくるくる回っていた。よくよろめかないものだ。また折に触れて,月曜の夜なのによく来てくれた,と言っていた。お約束の合唱部分には,声が小さいとか歌詞を間違えて歌う人がいると指導して歌い直させたりしたのが忘れられない。

途中,会場内に設置されたミニステージに移動しての演奏もあった。そのうちの1つは私のいたブロックのすぐ前! しかも,右端の席だったため通路から障害物なく鑑賞することも可能だったのが嬉しい。懸念の音量はあまり気にならなかったこともあって,非常に運が良かった。

クリス曰く「会場の都合で」アンコール込みで2時間きっかりのコンサートはあっという間だった。途中で時計を見ることもなく,知っている曲,盛り上がる曲だけで走り切れた感じ。MCはほとんどなかったため,ずっと演奏しっぱなしだったのに,まったく退屈することがなかった。

出口で今回のライブを収録している無料CD「LeftRightLeftRightLeft」を彼とそれぞれ1枚ずつ受領。Coldplayからファンへのお礼らしい。3月から公式サイトでDLが可能でありすでにデータは持っているものの,CDという形で所有できるのは嬉しい。駐車場に戻り早速聞いた。駐車場から出るまで1時間以上かかったため,周囲の人達もみんな窓を全開にして聞いていた。あちこちから違う曲が聞こえる不思議。

音楽は生で聴くのが一番楽しい。コンサートに行くなんて近年までしたことがなかったのだけど,一度始めるとやめられなくなるなぁ。