22.12.08

フロリダ旅行3 敵は我が内(足ヒレ)にあり


Dry Tortugas3
Originally uploaded by Yukiko KAWASE
キーウエストは2泊。到着の翌日は一日かけて70マイル離れている小島へ行くことにした。疲れた体をいやして、翌々日はマイアミへ戻る。

12/20
朝8時に港を出発し、キーウエストからさらに南東にあるドライトートガス島へ。1993年に国立公園に指定されたこの島は、南北戦争の時にメキシコ湾の入り口を守る要として要塞が築かれたのが始まりらしい。昔も今も真水はなく、またウミガメが多く生息していたために、この名がついたらしい。

船は朝食・昼食・水・シュノーケルグッズ込みで、約2時間の航海。まあ、例によって寝て過ごしたわけだが。

ここのビーチはきれいだった!前日に立ち寄ったバヒアホンダSPでの感動が簡単に上書きされるほど。砂は白く、浜に打ち上げられた珊瑚のかけらや白色や薄紫色に乾燥した海草が彩りを添えていた。

ここで初めてシュノーケルを体験。水中眼鏡の付け方に戸惑い、足ヒレもうまく操れず、慣れるまでは大変。特に、泳ぐのをやめて足をつくときに、足ヒレの先が海底に突っ込むとかかとが着かないので、うまく足をつけずに溺れそうになった。この場所は幸い浅かったので、足の裏を海底につけることをあきらめたら、膝がついて助かった。人は1mの深さでも溺れることができるのである。

珊瑚礁があると先に聞いていた場所は、地図上は島のすぐそばだったが、いざ泳いでみると結構疲れる距離だった。波は高くなり、気がついたら流されていること2回。到達できたときには、珊瑚や魚が見られた感動よりも、達成感の方が上回っていた。

実は珊瑚は要塞の壁沿いにも生えていて、遠くまで泳ぐ必要がなかったのであった。魚はいずれもそんなにカラフルではなかった。

夕方、キーウエストに戻り、港町のバーで軽く夕食。この町は飲酒に寛容な雰囲気で、多くのバーがにぎわっていた。名物のコンク貝のトマトチャウダーとスモークドフィッシュディップを食す。フィッシュの内容はイルカとメニューに記載されていたが、イルカはよくて鯨はだめなのかとなんとも言えない気分になった。おいしくいただきました。

12/21
ヘミングウェイはキーウエストに住んでいたことがあり、老人と海はこの地の物語らしい。読んだことないけど。そんなわけでヘミングウェイの家を見学してみた。白を基調とした南国風の家は素敵だった。プールなんかもついていて、なかなかの裕福な人だったと見える。ネコ好きらしく、多くのネコがいた。

そういえば、ここまでで様々な動物を見た。リス、フラミンゴの小さい版みたいな鳥、クジャク、ネコ、そして鶏。野生のクジャクも驚きだが、キーウエストの鶏もなかなか意外だった。フロリダキーズの中には、キーディアという子犬ほどの大きさの鹿も生息しているらしい。進化の途中か? しかしイサカサイズの鹿がいたら、マングローブ林はあっという間に砂漠化するに違いない。またキーウエストへの道中で、「アリゲーター横切るの注意!」という標識も見た。もし横切られたらどうせよと…? 避けようがないのではと想像。

また、アメリカ最南端と言われるサザンモストポイントは車から眺めたが、それで十分だった。地球の歩き方にアメリカ三大がっかりポイントと称されていたが、ぶっちぎり1位だと思う。

この後、マイアミまで一気に戻る。ずいぶん速度に慣れてきて、時速120kmまで体験した。密かな目標は140kmである。しかし、マイアミ市内は交通量が多く、車線変更は相変わらず怖かった。

夕方にはホテルに到着できたので、マイアミで一番と言われるオーガニックスーパーへ行き、スシを購入するが、これはイサカのWegmanの勝ち。

走行距離: 約270km

フロリダ旅行2 海岸で蟹と戯る

フロリダは暑い。日中は20度を超えるとはいえ、12月であると思って持ってきた長袖Tシャツははっきり言って無駄であった。半袖Tシャツで十分。短パンプリーズ。ジーンズの長ズボン着用は自殺行為だ。

12/19
マラソンからキーウエストまではそんなに遠くないので、この日は寄り道しながら移動。

フロリダキーズを結ぶ橋で一番長いのがセブンマイルブリッジ。海の上を長く橋がかかっていて写真でみると心ときめくのだが、実際運転すると橋から海面までは結構高さがあってそれほどでもない。

途中でバヒアホンダ州立公園へ立ち寄ってみた。ここはビーチの砂が白くて感動。白い砂浜との初の邂逅である。水も透明だし、満足満足。ビーチはそんなに広くないものの、前時代的な赤さびた鉄橋を背景に、グリーンの海が広がる様は美しかった。

この辺から釣り客が多くなる。泳ぐ人よりも釣り人の方が多いかもしれない。

そうしてキーウエストへ到着。ホテルにチェックインした後、港町へ散策。US1の起点を眺め、ボストンの会社の半袖Tシャツを購入し、なぜかタイ料理屋で夕食を取り、早々に帰宅して就寝。

走行距離: 約78km

フロリダ旅行1 海で船酔い


アメリカ的風景
Originally uploaded by Yukiko KAWASE
マイアミはフロリダ半島の南西にあるので、まずは南に向かうことにした。

フロリダ半島は、その南西から南東に向かって、小島が点在しており、南東の果ての島であるキーウエストまで橋を架けて一本の道路をつなげてある。この小島群をフロリダキーズと呼ぶ。島のことをキーと呼んでいるようだが、アイランドも存在するので、キーの正確な意味は不明。道路はUS1(国道1号線)である。

12/18 Wed
フロリダキーズの北部には珊瑚礁があると聞いていたので、はじめにビスケーンナショナルパークへ向かう。

マイアミ市内からはまず高速に乗り、途中でUS1に降りて進む…というルートだったが、高速は大変であった。イサカ-シラキュースとは比較にならないほどの交通量および車線数。出口が右にあったり左にあったり、他のルートへの乗り換えも左右にあるので、3回ほどカーナビに従うことができず、泣く泣く高速を降りて、また乗って…ということをした。混雑時の車線変更ほど恐ろしいことはないね。なんとかUS1までくると、車両数は多いものの走行速度は遅いし、信号も多いしで、気が楽になった。

ビスケーンNPへの道中は、写真のようなアメリカ的な農業機械を見かけるくらい田舎。何もない。速度標識もない。イサカと良い勝負だと思った。

で、ほっとして公園に到着。ここでの目当てはボトムグラスボート(船底がガラス張りになっていて、船に乗って海中の様子が見られる)での珊瑚礁見学であった。のだが、なんと今週中はボートが修理中とのこと。ビジターセンターの方がジョン・ぺネカンプ珊瑚礁州立公園でも同じツアーがあると教えてくれ、そちらに予約の電話を入れてもらった。海沿いをちょっと散歩。初めて生で見るマングローブに感動するも、滞在時間約40分でここを後にする。

そこからまたUS1に戻って南下。道沿いに魚料理を唱うレストランが目につくようになり、その内の一つでサーモンサンドイッチとフィッシュアンドチップスをテイクアウトし、ペネカンプSPへ。こちらはビスケーンNPと異なり繁盛していた。

グラスボートに乗って、マングローブの森を抜けて珊瑚礁ポイントまで約1時間。海は波が高く、おかげで船酔いがひどかった。ボートの底に見える珊瑚礁や色とりどりの魚、海草は確かにきれいだったけど、それより陸地が恋しかった。

フロリダキーズの島はいずれも標高が低く、外洋の浸食にさらされている。島を取り囲むように生息するマングローブは、図らずも天然のバリアーになっているらしい。

この日は、フロリダキーズのおよそ真ん中にあるマラソンという街で一泊。

走行距離: 約195km

フロリダ旅行0 そうだ、フロリダ行こう

イサカの寒さに驚いて、南国に脱出する留学生は数知れず。我々もまた、その例にならってフロリダに行くことにした。フロリダ半島の南から北まで約二週間の旅だ。今回は

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・きれいな水の海を見たい(イサカの排水の臭う滝はもう勘弁!)
・白い砂浜ってどういうこと?(遠州浜の砂は黒いぞ)
・秘境求む
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ということを念頭に、街よりも自然に偏った旅をすることにした。まあ途中でディズニーワールドに寄るけどね。

12/17 tue

朝4:15に出発するNYC行きのバスに乗車。前の晩から雪が降り出しており、バスが山の上の乗車場所まで上ってくるか心配だったが、なんとか来てくれていた。定刻より40分遅れの10:30に無事到着。ここからNewark行きのバスに乗り換えさらに30分。飛行機も定刻通り2:30に出発し5:30にはマイアミ国際空港に到着。バスも飛行機もほとんど寝て過ごしてしまった。最近、長距離移動はすぐに寝てしまうが、これは乗り物酔いを回避するためだと思う。

さて、この旅はなんとレンタカーで行う。運転手は、高速に乗ったのはイサカからシラキュースまでのみの私と、8年前にMTで免許を取って以来、ほとんど運転経験がない彼の二人。どうすんべ。まあ私がやるしかないか。ということで、ネット上の見積もりが一番安かったdollarで、これまた最も安いエコノミープランを利用して車をピックアップ。車を見たら…でかい! その割にキーでドアロックができない。さすがエコノミー…。しかし、いざエンジンをかけると、オイルを交換してくれとの表示。係員に伝えるとあっさり車を変更されるも、新しい車はさらに大きくなっている!ダッジというアメリカの会社の車になりました。そして、やっぱりキーでのリモートロックができないのであった。

イサカとは比べものにならないくらい交通量の多い道を走り、何とか近くのホテルまで到着。この日は日中に寝過ぎたせいで、全然眠れなかった。

走行距離: 約9km

13.12.08


地域の小中学校が休みになるほど雪が降った。

足首まで雪に埋もれるのを見て、ブーツという靴の存在意義がわかった。

積もった雪の表面が外灯を反射してきらきらしていて、空が晴れていてシャッターを開放できるカメラと脚があれば、すごい絵が撮れるかもしれないと思った。

…デジタル一眼レフがほしいなあ。私のサンタは今どこに?

8.12.08

クリスマスリース作り


BOCESの英語教室で、誰かの家でクリスマスリースを作ることになった。誰か、というのは先生や生徒の誰か、ということではなく、先生の知り合いにこの地で個人的にクリスマスリースやテーブルセンターなどの作成を教える人がいるとのこと。この日は授業時間をまるまる使って、隣町まで遠出することになった。

その方の家は、ギリシャ風と呼ばれる建築様式で、家の前面に神殿のような列柱があった。イサカでは結構ポピュラーらしいと聞いていたが、この目で見るのは初めて。中にはいると、アメリカ人の家! って感じ。本物の暖炉に向かって大きなソファが置かれていて、木の床にはふわふわのラグが広がっていた。また、植物を使ったアレンジをするだけあって、家の中にもたくさんの鉢や花瓶があった。どれも素敵(写真上)。

クリスマスリースは金属製の輪をベースに作る。

利用する葉は常緑樹のモミfir、ヒノキcedar、マツpine (pine bough) 、トウヒspruce、ヒイラギholly、ツゲboxwoodなど。これらは家の裏から切ってきたり、または買ったりするらしい(そのほか、リボン、松笠pine coneに色をつけたものや玉、フルーツ、花、枝に透明の樹枝をつけて樹氷っぽくしたものなど、様々な人工的な装飾品もあった)。

葉をいくらか束に手とって、ベースに乗せ、葉の下から2cmほどの箇所を細いワイヤーで巻いて留める。次に葉の束をとって、今留めた葉と輪の間に入れ込み、ワイヤーを巻く…ということを続けて、緑のリースが完成。あとはリボンを結びつけたり、松笠を飾ったりする。

テーブルセンター、ろうそくを真ん中にたてた緑のアレンジは、背の低いオアシスの側面や上面に葉が横に流れるように刺して作る。フラワーアレンジと同じ感じ。私はこっちにして、ろうそくなしで、ちんまりとつくったら写真下のようになった。クリスマスって感じがしなくなってしまった。

生徒達は、この教えてくれる方に見せてアドバイスをもらうこともあったが、たいがいが、飾りすぎ、か、まずどこに目を留めさせてそれからどのように視線を動かしてほしいかという流れがない、と言われていた。特にテーブルセンターの場合は、オアシスが見えないほどに葉を刺すようにと言われていたので、やけに長く切った葉をその側面に刺しすぎているようだった。その様は、なんというか、草ぼうぼうの裏庭のようだったりして。この方が修正して、みんな裏庭から粋なアレンジメントに変身していた。専門家ってすごいね、と思った。

リースの飾り付けに関して、こんな説明があった。クリスマスリースは生木を利用しており、水分の補給もできないため、暖かい部屋に置いておくとすぐにしおれてしまうらしい。玄関が吹きさらしで寒ければ、ドアに飾っても長持ちするが、マンションの上階に住んでいてホールが室内の家は飾る場所を選ばないと大変とのこと。我が家はまさに飾る場所がない。

BOCESのESLのクラスで、こんなことをしているのは私のクラスだけと思われる。先生の裁量が大きいのかもしれない。秋にはジャックランタンも作ったし。1月からこのクラスでなくなるのは、少し寂しい。