16.12.06

南船橋は遠いよ

前夜の本社の忘年会の疲れがまだ尾を引いていたけど、昼過ぎにがんばって起きあがり、南船橋のIKEAに行ってみた。東西線で西船橋まで行き、武蔵野線に乗り換えて一駅。Door to doorで1時間と言ったところ。

IKEAはスウェーデンの安い家具屋で、世界に展開する大企業だ。イギリスにもあったなあ。でも車がないと行けないところだったので、話には聞いていたけどついぞ行くチャンスはなかった。それから数年、スウェーデンから遠く離れたこの日本で行けるなんて、便利な時代になったもんだ。

IKEAの店舗の中は、いわゆるホームセンターや家具屋と違って、大きくプレゼンテーションコーナーと買う物を選んで会計へ持っていくコーナーとの二つに分かれる。前者は、フロアを細かく区切って、ショールームにしている。リビングばっかり提案しているところや、キッチンばっかりとか。時々、2LDKの部屋すべてを模したブースもあって、これから新生活を迎える人には夢が膨らむことは間違いない。ブースごとに、「この部屋は全部で○○円で実現します」との表記。この価格が、まあ出せないことはないかな、と思わせる憎い設定になっている。ただし、問題は後者の部分。コスト削減のために、倉庫からの品出しは客自身で行うのだ。そして、自分でレジまで持っていき、自分の車に積んで帰る。一応、配送業者はいるが、結構高い。開店当初は2週間たっても届かないなんて声はざらに聞こえていたのだが、今はどうなんだろう。客が自分自身で行わなくてはならないことが多いとは、逆に言えばその分気楽ではあるのだが。近所ならよかったな。

夜は大学の友達と高田馬場の「ナガニ」でミャンマー料理を食べ、「&」にはしごし、日が変わる前に帰宅。

8.12.06

またもやコンサートに行ってしまった。

昭和音大にて、矢野顕子と上原ひろみのピアノコンサートに行って来た。
上原ひろみはおよそ同じくらいの年なのに、どうしてあんなに多彩な音を奏でられるのだろうと不思議でしかたなくなるくらいすごかった。いろんな色があふれだす感じ。
矢野顕子は他の歌手の曲もよく演奏するそうで、The BOOMの中央線やくるりのばらの花を演奏していた。完全に矢野顕子の曲になっていた。しかしそれより、やはり矢野顕子自身の曲はすごかった。きよしちゃんという題名の忌野清志郎への歌は、歌詞はそんな大したこと言っていないのに、音が声が心を直接揺さぶってくる。思わず涙があふれてきた。こぼれないようにじっと天井を見つめたりした。右隣の見知らぬ人が、そっと涙を拭っていたのが見えた。

音楽の力ってすごいね。

一緒に行った方は讃岐からはるばるやってきたとのことで、時間があればもっとお話したかったなぁ。

1.12.06

コンサートは復習派

昨日はU2のコンサートのため、仕事後にさいたまスーパーアリーナまで行ってきた。楽しかった! 一夜明けた今日はお休みをもらっているので、じっくりと復習をすべくサイトをいろいろ見ている。公式と2ちゃんとmixiが主だけど。

外国歌手のコンサートはTRAVISに次いで2度目。TRAVISはバンドサウンドだけれどいわゆるロックではなく、静かな曲調なのが多いのだが、実際のコンサートでは全曲ジャンプ(それジャンプする曲じゃないよ!ってのも含め)、大合唱だったのが驚きで、それがまた楽しかったので、今回のU2もかなり楽しみにしていた。

会場はコンサートを催すためのハコの様だった。長方形の短い一辺にステージが構築されていて、私の席は花道の脇の2階席。かろうじて真横ではなかったので、ステージ全体はなんとか見渡すことができた。階上の席は5階まであったらしく、見るにはかなりいい席だったと思われる。ステージ背景はは一面LEDのスクリーン。光らせたり映像を映し出したりするんだろうと想像できる。

wikimediaに載ってたブリュッセルでのライブ画像。

開演時間から10分ほど待たされて、流れていたThe Arcade FireのWake Upの終わりかけにメンバー登場。その瞬間、オールスタンディングのアリーナ席では、まるで寄せる波のように人が前へ移動した。そして、もうそれ以上は圧死するだろうポイントまで来たら後ろに下がった。波を返した。そのときばかりは、アリーナにいなくて良かったと思った。

セットリストに沿って、復習とコメントを。ちなみに、私が知っているのは最新アルバム2枚と昔の名曲数曲だけ。

1 City Of Blinding Lights…オープニングは最新アルバムから華やかな一曲。PVがぱっと頭に浮かんだ。見たことないのに。LEDスクリーンに街の灯を抽象化したような映像が流れていたから、たぶんそれに触発されたんだろうな。
2 Vertigo…イントロのビートで来たな、と思い、Bonoの「いち、にい、さん、catorce」!「じゅうよん」じゃないの? Aメロはあまり音に高低がないので、ライブ映えは思ったよりしなかったなあ。
3 Elevation…Live from BostonのDVDを見てから、一度は生で聞いてみたいと思っていたので、感無量。初めはギターかベース一本でアカペラ風だったのも、それまでの曲のイメージと違って新鮮。この辺でメンバー紹介があって、「テンサイエッジ」「イロオトコ ラリー」と言っていたらしい。聞き取れなかったなあ。アダムに至っては紹介されたの?
4 Until The End Of The World…これは知らない曲だったけど、Edgeのギターがいいなあと思った。チケットを買ってから予習のために借りたAchtung Babyにちゃんと入っていた。
5 New Year's Day…WARに入っていたのにやっぱり知らない曲。WARは一度借りたことがあるのになあ。
6 Beautiful Day…やっと知ってる曲なのもあってうれしい気分に。一部歌詞を日本用に改変してくれた。ワールドツアーをやる歌手は違うね。
See the world in red and white
See Sigh-tama in front of you tonight
See the shrines and the temples of Kyoto
From Nagasaki to Sapporo
See Japan in its Christmas hour
See us waiting for the Sakura to flower
See the bird with the leaf in her mouth
After the flood all the colours came out....'

Bonoは時折「みな、うつくし」と言っていたので、たぶん'beautiful'という言葉や概念が好きなんだろうな。歌詞にもよく出てくるし。
7 Angel Of Harlem…またもわからない曲。The best of 1980-1990は少年の顔のジャケットだから、たぶん聞いたことはあるはず。定番曲らしいのに。
8 The First Time…わからなすぎ。The best of 1990-2000だからサイのジャケットだ。これも聞いたことがあるはずだなあ。この頃、脚が痛くなってきた。この曲は建築家安藤忠雄に捧げられていたが、2ちゃんにはこんな説が。
574 名前:名盤さん[] 投稿日:2006/12/01(金) 02:17:17 ID:EOvI0gQ+
>482
The First Time のときは、光の教会
http://homepage1.nifty.com/kitaosaka/hikari.htm
ここが素晴らしいから、この曲を捧げるといっていたと思う。

最後に捧げたのは、杉本博司のことかと。
http://www.mori.art.museum/contents/sugimoto/index.html
9 Sometimes You Can't Make It On Your Own…やっと知ってる曲。パパに捧げる歌。「タフで、アイリッシュガイで…タフだった」らしい。
10 One Tree Hill…知らない。The Joshua Tree収録なので、Acthung Babyと一緒に借りているはず。このころ、おなかが痛くなってきていた。
11 Sunday Bloody Sunday…この曲が来ると、ああ、折り返し地点だなあと思わされる。今回の曲中のメッセージコーナーはイスラム、ユダヤ、キリストの共存を訴える内容。仏教は?なんて。 観客をステージに上げるコーナーでは、子供を選出。Bonoに名前は?って英語で聞かれて、すぐにフルネームで答えていたのもすごかったけど、Bonoが理解できないと見るや、下の名前だけ言い直したところもさすがだと思った。
12 Bullet The Blue Sky…前曲からの流れでこの曲かも。The Joshua Tree収録。
13 Miss Sarajevo…聞いたことあるようなイントロだったので、一緒に行った彼に尋ねたけど、たまたまこれだけ知らない曲だった模様。
14 Pride (In The Name Of Love) …昔フラットメートが大音量で流していたので覚えている。みんな拳を振り上げて合唱していたのが印象強い。
15 Where The Streets Have No Name…みんな知ってるのが前提の曲なんだけど、微妙に覚えていなくてついていけなかった。
16 One…曲に入る前に、「携帯は今世紀のすばらしい発明品だ。昨日はクリスマスツリーを飾ったけど、今日は天の川を作ろう」とBonoが観客に向かって携帯の画面を見せるよう話し、照明がオフに。真っ暗な会場で無数の携帯の画面が白く光って結構綺麗な光景でした。たぶんこのとき、日本製の携帯のすばらしさに言及していた気がする。左右の画面に各国語でoneが表示されるのだが、西洋の言語とアラビア語しかなかった。
このときのBonoの衣装は袖口に赤いラインが二本入っている黒ジャケットで素敵だった。
encore(s):
17 The Fly… お巡りさん帽子をかぶって再登場。Achtung Baby収録。
18 Mysterious Ways…なぜか印象深かった一曲。今回、初めて帰宅後に調べてもう一度聞こうと思った。
19 With Or Without You…本日二度目のお客さんをステージに引っ張り上げて一緒に寝っ転がって歌うコーナー。選ばれた双子は日本人でなかったらしく、とても堂々と踊っていた。そのノリっぷりに絶対仕込みだ!と思ってしまったが、やっぱり素人かもしれない。観客には多くの外国人がいたし。 ちなみに今回のバージョンはこれらしい。
Yeah,we'll shine like stars in the summer night
we'll shine like stars in the winter night
one heart
one hope
one love
and love,love will tear us apart again
love,love will tear us apart again

with or without you
with or without you
i can't live
with or without you
with or without you

20 Window In The Skies…今発売しているベストU218Singles収録の新曲で、実は昨日初演奏したらしい。「Mr.スギモトに捧げます」のスギモトさんは誰なのか不明。説明はなかった。The Fast Timeの2ちゃん情報くらいしか見あたらず。
21 Desire… The best of 1980-1990。デザーイアーって合唱してたなあ。
22 All I Want Is You… The best of 1980-1990。最後に一人ずつステージから消えていく演出がにくい。

帰りの北与野駅で、私にU2を教えた彼にU2をたたき込んだワタナベさんとお会いした。CDGの風景が全編にちりばめられているアルバムAll that you can't leave behindや収録曲Walk onに触発されてパリまで行ってしまったというエピソードを聞いていたので、どんなすごい人かと思ったらとんでもない好青年でした。もっと、こう、引きずるような黒革ロングコート(一部クラッシュあり)を着ていると思っていたのに。でも黒革っぽいジャケットは着ていたので当たらずとも遠からじだとこっそり自画自賛した。それはともかく、パリへ行ってしまうその衝動はよくわかる。私もあのアルバムを聴いた後にCDGへ行く機会があったが、そのときには以前降り立った時とは違った感慨があったから。

忘れられない夜となった。それはそうと、またフランスへ行きたい。